NZ急落、中銀声明で
今朝がた発表となったニュージーランドの政策金利は市場の予想通り2.5%で据え置きとなりましたが、声明で金利再利下げが示唆されたため、ニュージーランドドルは発表後急落しました。
ニュージーランド中銀は声明の中で新興国や中国に起因する世界経済の先行き不透明感に触れ、ニュージーランド経済自体は移民の増加、観光、建設等に支えられ成長が続くと予想しながらも、インフレをターゲットレンジ中央まで持っていくためには年内さらなる金融緩和が必要になるとの見解を示しています。
また、声明は最近の国内の市場金利の低下とニュージーランドドルの下落傾向に触れ、輸出価格の低迷を考えれば一段のニュージーランドドル安が適切ともコメントしています。
昨年ニュージーランド中銀は4回にわたり1%の金利引き下げを行ってきました。
相対的な国内経済の堅調もあり、年末には利下げの打ち止め観測も出始めていた状況であっただけに意外感が強く、かつ、声明に為替レートのニュージーランド安誘導ともとれる内容が含まれていたために、為替市場ではニュージーランドドルが急落。
発表前対円で77.50レベルにあったニュージーランドドルは76円近辺まで下落、現在も同水準で推移しています。
一方で同地の株式市場は発表後一時値を下げたものの前日終値の水準近くまで回復しつつあります。
今回の発表は為替市場的にはサプライズと言え、今後の見通しをニュージーランド安に微修正せざるをえないものと考えます。
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