ドル円、トランプ米大統領の退院報道を受けて上昇。リスク選好ムードが広がる(10/6朝)

5日(月)の外国為替市場でドル円は堅調な値動き。

ドル円、トランプ米大統領の退院報道を受けて上昇。リスク選好ムードが広がる(10/6朝)

ドル円、トランプ米大統領の退院報道を受けて上昇。リスク選好ムードが広がる

〇ドル円105円台後半で堅調推移、トランプ大統領退院報道でリスクオン
〇ユーロドルリスク選考のドル売りに一時1.1797まで上昇
〇ドル円テクニカルには下値の堅さ印象付けるも、一目均衡表の「雲」下限が頭を抑え106円手前が重い
〇ファンダメンタルズはドル円の反落要因多い
〇本日の予想レンジ:105.20ー106.00

海外時間の為替概況

5日(月)の外国為替市場でドル円は堅調な値動き。@トランプ米大統領が早くて本日中に退院するとの一部報道(その後自身のツイッターで本日18時30分にウォルター・リード・メディカルセンターを退院すると投稿)や、A上記@を背景とした米政局不透明感の後退、B欧米株の堅調推移(リスク選好のクロス円買い→ドル円連れ高)、C米9月ISM非製造業景況指数(結果57.8、予想56.3)の良好な結果が支援材料となり、米国時間にかけて、一時105.79まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4時30分現在)では、105.73近辺で推移しております。尚、注目されたペロシ米下院議長とムニューシン米財務長官の景気対策に係る協議は合意に至らなかったものの、相場への影響は限定的となりました(明日再度協議が行われる見通し)。

5日(月)のユーロドル相場は堅調な値動き。@欧米株の上昇を背景としたリスク選好のドル売り・円売りや、Aユーロ圏9月サービス業PMI(結果48.0、予想47.6)及び、Bユーロ圏8月小売売上高(結果3.7%、予想2.2%)の良好な結果が支援材料となり、米国時間にかけて、9/21以来、約2週間ぶり高値となる1.1797まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間4時30分現在)では、1.1778近辺で推移しております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、9/21に記録した約半年ぶり安値104.00をボトムに反発に転じると、昨日は一時105.79まで上昇しました。この間、一目均衡表基準線や転換線、ボリンジャーミッドバンドを上抜けした他、強い売りシグナルを示唆する三役逆転も消失するなど、テクニカル的にみて、「下値の堅さ」を印象付けるチャート形状となっております。但し、上方には一目均衡表雲下限が控えていることから、ここからの続伸は容易では無いと考えられます(106円手前では戻り売りに押される展開を予想)。

ファンダメンタルズ的に見ると、@日米金融政策の方向性の違いや、A米国ファンダメンタルズの先行き不安、B米中対立先鋭化リスク、C米政治の先行き不透明感(トランプ米大統領の退院報道で足元楽観ムードが広がっているものの、選挙戦への(体力面でのマイナスの)影響は否めず、11/3に予定されている米大統領選への不透明感は残存)、D朝鮮半島や中東、香港を巡る地政学的リスク、E新型コロナウイルスの感染再拡大リスク(ロックダウン再開リスク)、F日本経済の先行き不透明感(本邦の景気先行き不透明感→デフレ懸念→円の実質金利上昇→円高)、G実体経済と株式相場の乖離(過剰流動性相場の巻き戻しリスク。財政の崖リスクの顕在化)、H英合意無き離脱リスクの再燃、I米追加景気対策の交渉難航(ペロシ米下院議長とムニューシン米財務長官の景気対策に係る協議は昨日も合意に至らず)など、ドル円相場の反落を想起させる不安材料が山積みの状態です。

以上の通り、ドル円相場は、テクニカル的に持ち直しの動きが見られるものの、ファンダメンタルズ的な弱さに続伸を阻まれるシナリオが想定されます。株式市場の動向や、米中対立及び英国情勢に関するヘッドライン、米主要経済指標の結果(米8月貿易収支や、パウエルFRB議長発言など)、新型コロナウイルスに関する続報(含むトランプ米大統領の健康状態)を睨みながらも、当方では引き続き、ドル円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします(一目均衡表雲下限105.80や節目106.00をバックに戻り売りが強まる展開を想定)。

本日の予想レンジ:105.20ー106.00

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

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