ドル円一時111円割れ IMFは成長率見通しを下方修正
9日の海外市場でドル円は軟調推移。米国とEUがそれぞれエアバスとボーイングへの不当な補助金に対して報復関税を課す方針を表明、米中に加えて新たな米欧間に貿易摩擦懸念が広がり、米欧で株価が下落、リスク回避の円買いが先行しました。
ドル円は一時約一週間ぶりに111円を割り込み110.98の安値をつけましたが、その後は本日海外時間のイベントを前に様子見気分が広がり、やや戻し東京時間7:00現在は111.15レベルでの取引です。
IMFは昨夜最新の世界経済見通しで今年の経済成長率を3.3%と前回の3.5%から下方修正、
日米欧の見通しを1.0%、2.3%、1.3%とそれぞれ0.1%、0.2%、0.3%引き下げました。3.3%の経済成長は2009年以来の率い水準です。IMFはリスクは下向きであるとしていますが、2019年後半以降は中国、インド等の新興国の経済成長に支えられる形での回復を見込むとしています。
また、英国のメイ首相は、今晩のEU臨時首脳会談を前にドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領と相次いで会談、EU離脱期限延期への理解を求める努力を続けています。
これに関連して英FT紙はEU側の草案として英国がEUの機能を妨害しないことを条件に、12/31または来年3/31を最終期限とし、期限前に英国内で離脱案が合意に達した場合には翌月初に離脱が実行される、いわゆる「フレクステンション」(フレキシブルエクステンション=柔軟な期限延長)が準備されていると報じています。
テクニカルにはドル円は昨日の下落で1月3日以降の上昇レンジの下限付近にあって21日移動平均線がらみ、現状は21日移動平均(111.08)と200日移動平均(111.50)にはさまれた位置にあります。
本日は海外時間に集中するEU首脳会議、ECB理事会、米3月CPI 前回FOMC議事要旨公表等の重要イベントを控え、日中はポジションを傾けにくい状況です。
この後8:50に本邦3月企業物価指数、および2月機械受注の発表があります。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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