ドル安正念場、調整終了近いとの声も(11月第二週)

先週のドル/円相場は、ドル安・円高。ただ、それほど際立った方向性が示されたわけではなく、基本的にはレンジ内。

ドル安正念場、調整終了近いとの声も(11月第二週)

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先週のドル/円相場は、ドル安・円高。ただ、それほど際立った方向性が示されたわけではなく、基本的にはレンジ内。週間を通しては、114円レベルを中心とした一進一退が目に付いた。
前週末に、トランプ米大統領が来日したことを受けた警戒感から、やや円高レベルでスタート。ドル/円はドル/円は114円前後にわずかなギャップを空けて週初に寄り付いている。しかし円買いの流れは続かず、スグにギャップを埋めると、ドルは逆行高。今年5月以降、ドルの強い抵抗で先週末も超えられなかった114円半ばの壁を抜けると週間高値である114.70-75円まで一気に値を上げた。
ただ、ドル売り材料が突然降って湧いたこともあり、流れが急反転。そののち、ドルはじりじりと値を崩すと、一時は週間安値113.09円まで下げ、週末にかけては若干戻した113.50-55円で越週している。

一方、週間を通した主な材料のひとつは、日本をはじめとしたトランプ米大統領のアジア歴訪についての関連ニュースや発言など。たとえば、訪日時には「現在日本との貿易は公平でなく、開かれていない」との発言が聞かれたものの、為替への言及がなかったこともあり、影響は限定的だった。また、そのあと訪問した中国でも、「中国との貿易赤字は驚くほど高水準」との発言が聞かれている。
また、そのほか前述した「突然降って湧いたドル売り材料」として、「ロス米商務長官を筆頭にしたパラダイス文書をめぐる疑惑」と「米法人税減税の延期論」が挙げられていたほか、9日の東京株式市場で「日経平均株価が往復で860円もの乱高下をたどった」ことも、話題となっていた。

<< 今週の見通し >>

先週、筆者は「リスクは上方向にバイアスがかかるものの、気になるポイントが2つある」としたうえで、具体的なポイントとして「半年余りの強い抵抗114円半ばを抜けていないこと」と「9月の107.32円を起点に、上昇は早くも2ヵ月に及ぶこと」−−を挙げていた。
うち、前者は週の初めにアッサリとクリアしたものの、115円には届かず、結果としてドルの上値の重さを再確認した格好だ。そして、その後の値動きをみると、ようやく本格的な調整局面入りした公算が大きいのかも知れない。さらなるドル安の進行には一応要注意。とは言え、一方では需給的に12月末の決算期末をにらんだ本国送金がそろそろ話題になり始める時期であることから、ドルの下支えとして寄与する可能性も取り沙汰され、一部からは早くも「調整終了は近い」との指摘も。

テクニカルに見た場合、ドル高の調整局面入りした感があるものの、下値は113円を割り込めておらず、非常に底堅い。チャートを見ると、3週間も113円をまともに割り込んでいないことは非常に気掛かりだ。足もとが仮に調整局面だとしても、「価格」ではなく、「時間」調整となるのかも知れない。
また、113円前後で下値の堅さを再確認したとの見方から、需給要因などをバックにドルが再反発へと転じる可能性もないではない。ドル高方向への動きも一応要注意。

一方、材料的には、10月の消費者物価指数をはじめ重要な米経済指標の発表が予定されており、それらには当然注意を払いたい。
ただ、個人的にはそうした要因よりも、継続案件である「パラダイス文書をめぐる疑惑」と「米法人税減税の延期論」をめぐる報道や、バブル崩壊論も一部で囁かれ始めた「日米株価の動き」などが気になっている。また、北朝鮮情勢についても、先週、米国のユン北朝鮮担当特別代表が「北朝鮮が核・ミサイル実験を60日間停止すれば、米国は直接対話に向けたシグナルと見なす考えを示した」との報道が観測されており、緊張緩和に繋がるのか否かを注視しておきたい。

そんな今週のドル/円予想レンジは、112.50-114.70円。ドル高・円安については、先週記録したドルの戻り高値である114.74円が最初の抵抗で、抜ければ心理抵抗でもある115円抜けを再びうかがう展開か。
対するドル安・円高方向は、先週の安値圏でもあり、過去3週間あまりしっかりと割り込めていない113円前後が最初のサポートとして意識されそうだ。割り込むようだと112.30-35円レベルに位置する週足・一目均衡表の先行帯の雲の上限などを目指す展開も。(了)

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