トランプ大統領為替発言でドル安
トランプ大統領が昨晩ホワイトハウスで行われたウォールストリートジャーナル紙(WSJ)のインタビューで、ドルが強くなりすぎているとの見方を示したことから、ドルが下落、早朝のアジア市場でドル円は一時108円台で取引されました。
トランプ大統領はWSJのインタビューで
○今週公開する為替報告書で中国を為替操作国に認定しないつもりである
○FRBイエレン議長を尊敬しているが、低金利政策が望ましい
○自分への信頼からドルが強くなりすぎていて痛手になっている、ドル高や他国の通貨切り下げの中で競争するのは非常に困難である
と述べています。
これらの発言を受けドル円は急落、一時108.92をつけ、米10年物国債金利は2.23%まで低下しています。米国株も地政学リスクを意識して重く、NYダウも続落、終値は59.44ドル安い20,591.86ドルで終了しています。
また、昨晩はロシアを訪問中のティラーソン国務長官はラブロフ外相、プーチン大統領と相次いで会談、シリア問題について話し合いましたが、シリアの化学兵器使用に関する見解の相違は埋まらず、平行線のままでした。冷戦最悪といわれるまでに悪化している両国の関係改善の必要性については一致しました。
トランプ大統領がドル高是正への意欲を改めて示したことからドル円は一段安の様相、直近のドル円の高値安値である昨年安値99.02と高値118.66の半値戻し108.84、および現在108.75レベルにある200日移動平均線に接近しています。
今回はあくまで「口先介入」に過ぎず、懸念された中国の為替操作国認定も回避されたため、一旦はこのレベルでサポートされるものと思われますが、本日予想される日本株の下落とのスパイラル的なドル売りが発生した場合、今後地政学リスクの一段の悪化、ドル高是正にトランプ大統領が具体的なアクションをとった場合等この水準を割り込むと円高が加速する恐れがあります。
オーダー/ポジション状況
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