ドル円、底堅さも感じられる中150.50を挟んでの動き
5日午前の東京市場でドル円は150円台半ばでのもみ合い。朝方、150.52レベルで取引の始まったドル円は、午前中150.19-78レンジで上下。お隣韓国の非常戒厳騒動が一段落し、やや方向感に欠ける動きとなりました。ただ、昨日から俄かに強まった日銀利上げ見送り観測から底堅く、150円割れを試す動きとはならずに、東京時間正午現在は150.32での取引です。
午前中、日銀の中村審議委員は講演で、賃上げの持続性に自信を持てないとし、「慎重に調節していくことが重要な局面」との見方を示しましたが、同氏が元々利上げに慎重な立場であったこともあり、市場の反応は限定的でした。
日経平均株価は、昨晩米市場で主要株価指数が軒並み過去最高値を更新したことから買いが先行。値がさの情報技術系銘柄が寄与する形で上げ幅は一時300円を超えました。その後はやや利食い売りも入り、212円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、欧州時間は米長期金利の上昇にドル円は続伸し、米国序盤にかけ151.23まで反発しました。しかし、その後発表された、ADP雇用統計、11月PMI確報、ISM非製造業景況指数といった米指標が軒並み事前予想に届かず、米長期金利が急反落。ドル円も150円ちょうどまで急落しましたが、日銀の利上げ見送り観測から円を積極的に買う動きはなく150円割れは回避。その後パウエル議長が米経済の現状につき「著しく良好」との見方を示し、利下げに慎重となれる余裕があるなどと発言したことから買い戻され、150.63レベルでアジア時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、一目均衡表の「雲」上限で下げ止まり、持ち直し基調です。突然の韓国での戒厳令騒動の急落でも、148円台前半を横ばい推移している90日線を割り込まなかったことで、一旦足場を固めたようにも見えます。
今晩も10月貿易収支、新規失業保険申請件数等米指標の発表は続きますが、基本は明日の雇用統計待ちで、大きな動きとはなりにくそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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