米感謝祭前のポジション調整主導で大幅続落。200日移動平均線も下方ブレイク
〇ドル円、米国時間午後にかけて一時安値150.45まで急落
〇米指標の相次ぐ不冴え、米感謝祭を控えたポジション調整が重石
〇ユーロドル、シュナーベルECB専務理事のタカ派発言、米金利低下に一時1.0585まで上昇
〇ドル円、200日移動平均線を下方ブレイク、強い買いシグナルも消失し、地合の急速な悪化懸念される
〇ファンダメンタルズは円キャリー継続期待、トランプ・トレードの長期化期待がドル円をサポート
〇引き続き、一巡後の反発をメインシナリオとして予想
〇本日は米感謝祭で米株市場・米債市場が休場、静かな動きか
〇本日の予想レンジ:149.75ー151.75
27日(水)のドル円相場は冴えない動き。アジア時間朝方にかけて、高値153.24まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)トランプ次期政権による関税政策に対する先行き不透明感の高まりや、(2)上記1を背景とした日経平均株価の冴えない動き(リスク回避の円買い圧力)、(3)テクニカル的な地合いの悪化(日足ローソク足が200日移動平均線を下方ブレイク)、(4)米10月耐久財受注速報値(結果+0.2%、予想+0.5%)の市場予想を下回る結果、(5)米7ー9月期コアPCE改定値(結果+2.1%、予想+2.2%)の市場予想を下回る結果、(6)米7ー9月期個人消費改定値(結果+3.5%、予想+3.7%)の市場予想を下回る結果、(7)米11月シカゴ購買部協会景気指数(結果40.2、予想45.0)の市場予想を下回る結果、(8)米金利低下に伴うドル売り圧力、(9)米感謝祭を控えたポジション調整が重石となり、米国時間午後にかけて、安値150.45まで急落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間11/28午前2時10分現在)では、150.70前後で推移しております。
27日(水)のユーロドル相場は堅調な値動き。アジア時間午後にかけて、安値1.0474まで軟化するも、一巡後に下げ渋ると、(1)シュナーベルECB専務理事による「さらなる利下げには慎重になる必要がある」とのタカ派的な発言や、(2)米経済指標の冴えない結果、(3)米金利低下に伴うドル売り圧力、(4)米感謝祭を控えたポジション調整が支えとなり、米国時間午後にかけて、高値1.0585まで上昇しました。引けにかけて反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間11/28午前2時10分現在)では、1.0580前後で推移しております。尚、昨日発表されたドイツ12月GFK消費者信頼感指数(結果▲23.3、予想▲18.8)は市場予想を下回る結果となりましたが、市場の反応は限られました。
本日の見通し
ドル円は一時150.45まで急落するなど冴えない動きが続いています。日足ローソク足が市場参加者に意識されていた200日移動平均線をあっさりと下方ブレイクしたことや、強い買いシグナルを示唆する三役好転が消失したこと(遅行線が26日前ローソク足に接触した他、一目均衡表転換線と基準線のデッドクロスも実現)等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いの急速な悪化が警戒されます。但し、ファンダメンタルズ的に見ると、日米金利差に着目した円キャリートレードの継続期待や、トランプ次期政権下でのトランプ・トレードの長期化期待など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。ここ数日間の下落は米感謝祭前のポジション調整と捉えることもできることから、当方では引き続き、一巡後の反発をメインシナリオとして予想いたします(アジア時間は海外市場の流れを継いで続落する恐れがあるものの一目均衡表雲上限が位置する149円前後では下げ止まる公算大)。
尚、本日は米感謝祭で米株市場・米債市場が休場となる他、米経済指標の発表も予定されていないため、海外時間帯は市場参加者急減で「静かな動き」となりそうです。
本日の予想レンジ:149.75ー151.75
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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