東京市場のドルは156円台まで上昇、介入警戒感が低いことからドルのじり高継続か
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、ドル独歩高の展開が継続し、7月23日以来となる156円台乗せとなった。
昨晩の海外時間では、米10月消費者物価指数(CPI)がほぼ予想に一致したため12月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げ観測が強まり、長期金利がやや低下。ドルはいったん154円台半ばまで下落したが、米ダラス連銀のローガン総裁がインフレ上方リスクに言及したほか、米セントルイス連銀のムサレム総裁もデータ次第で緩やかな利下げ予想を示したため、金利が下げ止まるとドル買いが再開。155円60銭台まで上昇した。
東京時間では、日本株は引き続き方向感に乏しい地合いとなったが、ドルインデックスが106.5水準まで上昇するなどドル独歩高の展開が継続。ドルは7月23日以来となる156円台乗せとなった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:155円41銭
高値:156円15銭
安値:155円34銭
終値:156円01銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:164円16銭
高値:164円68銭
安値:164円07銭
終値:164円56銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 100円97銭
高値: 101円16銭
安値: 100円79銭
終値: 100円86銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:197円54銭
高値:198円00銭
安値:197円41銭
終値:197円95銭
日経平均(日本時間9時―15時30分)
始値:38911円04銭
高値:39084円44銭
安値:38535円70銭
終値:38535円70銭(前日比−185円96銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
19時00分、欧、9月鉱工業生産指数(前年比)、前回:0.1%
19時00分、欧、9月鉱工業生産指数(前月比)、前回:1.8%
19時00分、欧、第3四半期実質GDP改定値(前期比)、前回:0.4%
19時00分、欧、第3四半期実質GDP改定値(前年比)、前回:0.9%
22時30分、米、10月生産者物価指数(前月比)、前回:0.0%、市場予想:0.1%
22時30分、米、10月生産者物価指数(前年比)、前回:1.8%
22時30分、米、10月生産者物価指数コア(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.3%
22時30分、米、10月生産者物価指数コア(前年比)、前回:2.8%
22時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:189.2万件
25時00分、週次原油在庫、前回:214.9万バレル、市場予想:10.0万バレル
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、引き続きドル独歩高の展開が続きそうだ。ドルインデックスは昨年10月以来の水準まで上昇しており、トランプ次期政権の政策によるインフレを見越した市場の思惑は高まりつつある。
足元伝わっている財務長官候補のスコット・ベッセント氏は「良い経済政策をとれば、自然とドル高になると信じている」と発言。また、トランプ氏も以前より「基軸通貨としてのドルを支持する」と公言するなどドル高を容認する姿勢を示していることから、市場のトレンドはどうしてもドル高の方向性に進みやすい。
足元のドル高円安はじりじりとした推移のため「過度な動き」とは言い難く、政府・日銀も為替介入には動きにくい状況だ。もっとも、トランプ次期政権の布陣を決めるこのタイミングで、トランプ氏が過敏に反応する可能性が非常に高い為替介入を日本政府が実施することは無理だろう。足元のドル独歩高にはこうした思惑も含まれていると考える。
日足の一目均衡表では、転換線、基準線ともに上向きでトレンドは強い。基準線が位置する151円50銭水準までの調整を警戒していたが、米長期金利の上昇に伴う日米金利差拡大を要因としたドル上昇は続きそうだ。
今晩の海外時間も、トレンドの強さからドルじり高の展開を想定する。上値メドは156円50銭、下値メドは155円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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