東京市場のドルは買い一服、パウエル議長の記者会見後のトランプ氏の発言に注目
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株が乱高下したことなどが影響して、ドル高は一服、154円前半での推移となった。
昨晩の海外時間では、米大統領選でのトランプ氏の勝利を受けて同氏の政策がインフレの上方圧力につながるとの見方に長期金利上昇に伴いドル買いが一段と加速、154円71銭まで上昇した。その後、30年債入札が良好な結果となったため金利やドルが伸び悩んだが、154円半ばで推移した。
東京時間では、朝方に昨晩の海外時間の高値を1銭上回ったが、株式市場で日経平均が上下に振れる荒い値動きとなったことも影響して、ドル高は一服。一時153円台に突入するなどややドル安円高の展開となった。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:154円55銭
高値:154円72銭
安値:153円93銭
終値:154円01銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:165円81銭
高値:165円96銭
安値:165円41銭
終値:165円50銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 101円50銭
高値: 102円27銭
安値: 101円30銭
終値: 102円00銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:199円03 銭
高値:199円56銭
安値:198円71銭
終値:199円14銭
日経平均(日本時間9時―15時30分)
始値:39745円23銭
高値:39884円01銭
安値:39020円22銭
終値:39381円41銭(前日比−99円26銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
17時10分、欧、シュナーベルECB理事が開会挨拶
19時00分、欧、9月ユーロ圏の小売売上高(前月比)、前回:0.2%、市場予想:0.8%
19時45分、欧、エルダーソンECB理事がパネルディスカッションに参加
21時00分、英、英中銀政策金利、前回:5.00%、市場予想:4.75%
21時00分、欧、クノット・オランダ中銀総裁が講演
21時30分、英、ベイリー英中銀総裁が記者会見
22時30分、欧、レーンECBチーフエコノミストがギリシャ銀行主催会議に出席
22時30分、米、第3四半期非農業部門労働生産性指数(速報値)、前回:2.5%、市場予想:2.3%
22時30分、米、週次新規失業保険申請件数、前回:186.2万件
23時30分、欧、ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁が講演
24時00分、米、9月卸売在庫(確報値)、前回:−0.1%
28時00分、米、FRB政策金利(上限金利)、前回:5.00%、市場予想:4.75%
28時00分、米、FRB政策金利(下限金利)、前回:4.75%、市場予想:4.50%
28時30分、米、パウエルFRB議長が記者会見
※予定は変更することがございます。
【今晩の海外時間の見通し】
本日の海外時間は、トランプ氏返り咲きに対する御祝儀的なドル買いは一服となりそうだ。ドルインデックスも昨晩の105.3水準をピークに足元104.8水準で推移。為替市場は平静を取り戻しつつあることから、落ち着いた状態でFOMCを迎えることができそうだ。
昨日の東京市場を起点としたトランプトレードが一巡したことで、今晩の米国株の動向はやや警戒されよう。「一期目よりも今回の方が苛烈な政策をとる」「市場は一度トランプ政権を経験しているので耐性はある」と様々な意見はあるが、基本的には「ドル高」「金利高」「株高」の3高を市場は意識している。
そのようななか、今晩のFOMCでは0.25%の利下げを実施する公算が大きい。12月も0.25%の利下げ実施が想定されることから、パウエルFRB議長の記者会見後のトランプ氏の発言には注目だ。トランプ氏は、選挙期間中に「パウエル議長を変更するつもりはない」といった発言を行っているが、大人な発言を行うのか、はたまたトランプ節がさく裂するのか非常に注目だ。
日足の一目均衡表では、下回っていた転換線を回復し、基準線も上向きとなった。7月3日の高値161円99銭から9月16日の安値139円56銭の下落幅22円43銭の3分の2戻しの154円51銭を明確に上回ったが、やや達成感も意識されつつある。
今晩のFOMCの結果及びパウエルFRB議長の記者会見などを材料に大きく動く想定はしていないが、タカ派な発言が目立った場合のドル高は意識しておきたい。上値メドは154円60銭、下値メドは153円30銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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