東京市場のドルは乱高下、植田日銀総裁の会見後は200日線割れで円高加速の可能性も(24/7/31)

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀会合結果発表に乱高下し一時151円台まで下落した後、153円水準でのもみ合いとなった。

東京市場のドルは乱高下、植田日銀総裁の会見後は200日線割れで円高加速の可能性も(24/7/31)

東京市場のドルは乱高下、植田日銀総裁の会見後は200日線割れで円高加速の可能性も

【本日の東京市場】

東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀会合結果発表に乱高下し一時151円台まで下落した後、153円水準でのもみ合いとなった。

昨晩の海外時間では、日銀が30日から31日に開催している金融政策決定会合で、政策金利を0.25%に引き上げる案などの追加利上げなどを議論する可能性があるとの報道や、三村新財務官の発言「最近の円安デメリット目立つ」を受け、追加利上げ観測や根強い当局の円安是正措置の警戒感に円買いが加速。155円台から一気に152円台まで円高ドル安が加速した。

東京時間では、13時前に日銀が国債買入減額実施と0.25%への利上げ実施を発表。発表直後、為替市場及び株式市場は乱高下し、一時151円63銭と25日の安値151円94銭を割り込む場面も見られたが、円買い一巡後は153円近くまで値を戻す荒っぽい展開となった。

売買一巡後、株式市場は、大引けにかけて「米、対中半導体輸出規制から日本と韓国を除く」と伝わったことで、日経平均は大引けにかけて上昇。一方、ドル・円は15時30分からの植田日銀総裁の記者会見待ちの地合いとなり153円台水準でのもみ合いとなった。

ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:152円89銭
高値:153円89銭
安値:151円63銭
終値:152円88銭 

ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:165円35銭
高値:166円56銭
安値:164円17銭
終値:165円47銭

豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値: 99円98銭
高値:100円03銭
安値: 98 円59銭
終値: 99円23銭

ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:196円24銭
高値:197円62銭
安値:194円75銭
終値:196円37銭

日経平均(日本時間9時―15時)
始値:38140円77銭
高値:39188円37銭
安値:37954円38銭
終値:39101円82銭(前日比+575円87銭)

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

18時00分、欧、7月消費者物価指数(前年比、概算値速報)、前回:2.5%、市場予想:2.4%
21時15分、米、7月ADP雇用者数、前回:15.0万人、市場予想:16.8万人
22時45分、米、7月シカゴ購買部協会景気指数、前回:47.4
23時30分、米、週次原油在庫、前回:−374.1万バレル
27時00分、米、FOMC結果(上限金利)、前回:5.50%、市場予想:5.50%
27時30分、米、パウエルFRB議長記者会見

FRBブラックアウト期間(金融政策に関する発言自粛)8月1日まで
※予定は変更することがございます。

【今晩の海外時間の見通し】

本日の海外時間では、27時に発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果や、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見に注目となるが、15時30分からの植田日銀総裁の記者会見を受けて、円高ムードが強まっている。

植田日銀総裁の記者会見での発言は下記の通り。

「企業収益が改善する下で設備投資は緩やかな増加傾向にある」
「個人消費は物価上昇の影響みられるが底堅く推移している」
「幅広い地域・業種・企業規模において賃上げの動きに広がりがみられる」
「経済・物価見通し実現していけば、引き続き政策金利引き上げ」
「必要な場合は決定会合で減額計画の見直しもあり得る」
「長期金利急上昇なら機動的に国債購入増・指し値オペ実施」
「来年6月の決定会合で、国債購入減額の中間評価を行う」

「為替円安もあり輸入物価が再び上昇、物価の上振れに注意が必要」
「年内にもう一段の金利調整あるかどうかはこれからのデータ次第」
「先に慌てて利上げすると、急激な調整強いられるリスクもある」
「住宅ローン金利上昇、賃金が先に上がるため負担はかなり大きく軽減される」
「政治的な動きとはかかわりなく、適宜適切に金融政策を決定」
「円安による想定以上の物価押し上げ、重要なリスクと認識」
「景気下振れの場合、短期金利引き下げで足りなければ、非伝統的手段を排除せず」
「基調的物価、2%に近づいているがもう少し距離がある」
「ETFに関してはもう少し検討する」

「脱デフレ」につながる金融政策の正常化といった前向きな話も、政治的な圧力といった後ろ向きな話もなく、淡々とした記者会見のイメージだった。15時30分、153円水準でスタートしたが、記者会見中、じりじりと円高ドル安が進行し、会見後、151円70銭台を試す地合いとなっている。データ次第ではあるが、今後も金利引き上げが実施されるとの見方がやや強まったことが要因と推測する。

今晩のドルは、雇用関連の経済指標やFOMC結果、パウエルFRB議長の記者会見を見極める必要はあるが、200日移動平均線を割り込んだことから円高加速の地合いを想定する。上値メドは152円50銭、下値メドは150円00銭とする。

東京市場のドルは乱高下、植田日銀総裁の会見後は200日線割れで円高加速の可能性も

ドル円日足

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