ドル円、日銀政策発表を前に152円台中心のチョッピーな値動き
31日午前の東京市場で、ドル円は日銀政策決定会合の結果公表を前に152円台中心の荒い値動き。朝方、152.77レベルで取引の始まったドル円は、もみ合いながら下値を探り、仲値公表にかけて安値152.12まで下落しました。しかし、時間外の米株先物の堅調推移、序盤売られた日本株の下げ幅縮小、イベント前のポジション調整等に買い戻され、一時153円台を回復。153.26の高値をつけた後、東京時間正午現在は152.80での取引です。
日経平均株価は、日銀の利上げ検討観測報道と進行した円高を嫌気して、序盤、売りが先行し、下げ幅は一時500円を超えました。しかしその後は、銀行を中心とする金融株に買いが入り、下げ幅を徐々に縮小。エネルギー関連株もプラスに転じ、結局156円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場ではNHK、日本経済新聞等が相次いで本日の日銀政策決定会合での「利上げ検討」観測を報じたことに、米長期金利の低下も加わって、ドル円は欧州序盤の高値155.22レベルから、米国時間終盤には一時152.66まで2円半近く下落する激しい展開となり、そのまま安値圏の152.76で東京時間につないでいます。
テクニカルにはドル円は、引き続き90日線(156.23)と200日線(151.61)の間でのもみあいですが、5/3安値151.86や7/25安値151.94に今朝はかなり接近しています。
今朝がた発表された6月の本邦小売売上高は前年比+3.7%と事前予想の+3.2%、修正済みの前月+2.8%から大幅に上昇しており、日銀が利上げを前に懸念しているとされる消費支出の弱さを払拭し得る内容だけに利上げの確率はやや高まったと見るべきだと思われます。
本日利上げが実施された場合の為替市場の反応は読み難く、一定のサプライズ感は残ることから円高サイドを試す動きが想定される一方で、0.25%までの利上げであればここまで十分に織り込んだとして、事実確認の上、ドル買いが再開される可能性も低くありません。今朝の小売売上高の発表前後で為替が反応薄だったこともそれを裏付けます。
加えて、今回の本来の「目玉」である国債買い入れ減額の詳細や、総裁記者会見の内容にも相場は左右されることから、本日午後は波乱含みです。
追記:日銀0.25%への利上げ実施、国債買い入れは4半期毎4,000億を減額26年1‐3期に3兆円程度とする
13時前に日銀は政策を発表。
1.政策金利である無担保コールオーバーナイト物を0.25%程度で推移するよう促すこと
2.長期国債買い入れに関しては月間買い入れ額を毎四半期4,000億円程度減額し26年1‐3月に3兆円程度とする計画
ほぼ満額回答に、発表直後にドル円は151.64まで急落しましたが、200日線(本日151.61付近)で下げ止まり、逆に153.88まで急上昇、13:25現在は152.75付近での推移です。
日本株は反発して日経平均株価は後場前日終値を一時回復、国債10年物利回りは1.05%付近から一時1%を割り込みましたが、その後やや戻し、1.02%台で推移しています。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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