ドル円 重要材料目白押しのなかドルは底堅く推移か(週報6月第1週)

先週のドル/円相場はドルが小幅続伸。上値は重く上げ渋りの様相だったが、それでも前週高値を上抜け、戻り高値を更新していた。

ドル円 重要材料目白押しのなかドルは底堅く推移か(週報6月第1週)

重要材料目白押しのなかドルは底堅く推移か

〇先週のドル円、週前半156.50-157.20の狭いレンジ取引辿るが上抜けると前週高値超える157.71示現
〇その後、一時156.36まで振り落とされやや荒っぽい展開、週末NYは157.20-25まで値を戻す
〇5/31、本邦「為替介入実績」発表。4/29と5/1で計9.7兆円超、過去最大の円買い介入
〇157円台から上のレベルでは介入警戒感根強い。不安定なダウの動きへの警戒感も
〇今週、5月ISM製造業景況指数や米雇用統計、カナダやECBの政策金利発表等に要注視
〇ドル高円安方向、先週高値157.71めぐる攻防にまずは注目。抜ければ158.25が次のターゲット
〇ドル安円高方向、156円半ばレベルが最初のサポート。その下は先週安値156.36や21日MA
〇今週のドル円予想レンジ:155.50-159.00

<< 先週の回顧 >>

先週のドル/円相場はドルが小幅続伸。上値は重く上げ渋りの様相だったが、それでも前週高値を上抜け、戻り高値を更新していた。

前週末は、終了したG7財務相会議の共同声明で「中国の過剰生産」に懸念が示されたほか、国際司法裁判所がイスラエルに対し「ラファ攻撃の即時停止命じる」暫定措置を発表したものの、ロイターによると「処分後もラファへの攻撃を続けている」と伝えられていた。
そうした状況下、週明けのドル/円は157円前後で寄り付いたのち、しばらく動意の乏しい値動き。156.50-157.20円といった非常に狭いレンジ取引をたどっていた。しかし上抜けると、前週高値を超える157.71円を示現。ただ、そのまま定着するには至らず。一時156.36円まで振り落とされるなどやや荒っぽい展開をたどるなか、週末NYは157.20-25円まで再び値を戻して取引を終えている。

一方、週間を通して注視されていた材料は、「円買い介入」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、前述したG7財務相・中銀総裁会議における共同声明で、中国懸念とともに「為替の過度な変動は経済に悪影響」とした過去の合意を再認識すると明記された。また、それに先んじて参加した神田財務官からは「今後も必要に応じて、いつ何時でも適切な措置を取って参りたい」との発言も聞かれていたようだ。なお、週間を通して散発的な口先介入、鈴木財務相による「為替はファンダメンタルズ反映して市場で決められる」などといった発言が聞かれるなか、週末31日には注目の日本の「為替介入実績(外国為替平衡操作の実施状況)」が発表され話題に。4月29日と5月1日に実施した実弾介入の「答え合わせ」が行われ、市場の推計では合わせて8.5-9.0兆円との見方が有力だったが、結果は実に9.7兆円超。月間の円買い介入としては2022年9-10月の総計9.1兆円を上回り、過去最大となったことが明らかに。

それに対して後者は、北朝鮮が「人工衛星」を5月27日午前0時から6月4日午前0時までのあいだに発射すると日本に通告するなか、早速その初日に「人工衛星」が打ち上げられたが結果は失敗。北朝鮮の実質公共メディアである朝鮮中央通信が「衛星発射に失敗」と伝えたものの、引き続き打ち上げの期間内であたる5月30日の早朝に2度目の発射が観測されている。のちに韓国軍が発表したところによると、「北朝鮮は日本海へ向け、短距離弾道ミサイルを十数発も発射した」という。そののち、国連安保理で北朝鮮によるミサイル発射を受けた緊急会合が開催されるも、日米韓と中露が対立し協議は紛糾。また、当の北朝鮮からは「宇宙利用の権利がある」と発射を正当化するコメントが発せられていたようだ。

<< 今週の見通し >>

ドル/円相場は、折につけ下値を試す展開をたどるも、そのたび跳ね退けてきた。先週も157円台から156円半ばへ、一時1円を超える下げを記録したが、結局はVの字型の回復で「行って来い」となっている。リスクは依然としてドル高方向にバイアスがかかると言わざるを得ない。しかし、157円台から上のレベルでは当局者による口先介入も増える傾向にあるなど、市場参加者による介入警戒感も根強い。ドルは続伸するにしても上値は重く、飽くまでも牛歩にとどまる可能性もありそうだ。
日米金融政策への関心が引き続き高いなか、今週は週末の雇用統計を中心に、重要とされる米経済指標が少なくないだけに予断を許さないだろう。発表される指標内容などをめぐり、今週も思惑が交錯し荒っぽい変動をたどる展開にも注意しておきたい。そうしたなか、別途注意すべきは前述した当局の円買い介入と、ロシアが核恫喝を強めていることもあっての地政学リスクの高まり。さらに、先週末にようやく反発したとはいえ、依然不安定なNYダウの動きについての警戒感も根強くくすぶっている。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は「介入シーリング」とされる157円をようやく突破、先週末のNYクローズも157円台だった。リスクはドル高で間違いなく、以前からレポートしている高値160.22円を起点とした下げ幅のフィボナッチ76.4%戻しにあたる158.25円が次のターゲットか。超えれば100%戻し、つまり再び160円が視界内に捉えられかねない。
それに対するドルのサポートは先週安値の156.36円。その少し下のレベルには、移動平均の21日線も位置しており、底堅いイメージだが、逆に下回るとドルの下落余地が拡大しかねないだろう。
そうしたなか今週は、5月のISM製造業景況指数や同雇用統計などが発表される予定となっている。連日のように、重要とされる米指標が発表される予定だ。また、カナダやECBによる政策金利の発表も一応要注意。

そんな今週のドル/円予想レンジは、155.50-159.00円。ドル高・円安については、先週高値157.71円をめぐる攻防にまずは注目。抜ければ158円台乗せも。ただ、一連の過程では円買い介入警戒がドルの上値を抑制しそうだ。
対してドル安・円高方向は、時間足など短期で見た場合には156円半ばレベルが最初のサポート。その下には先週安値156.36円や移動平均の21日線など位置している。円買い介入でもなければ、ドルは基本的に底堅そうなイメージだ。

重要材料目白押しのなかドルは底堅く推移か

ドル円日足



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