ドル円 ドルは底堅く推移か、日米金融政策に注目(週報3月第3週)

先週のドル/円相場はドルが逆行高。週明けこそ146円半ば、前週安値に面合わせしたものの、ザックリ「週初安・週末高」の様相だった。

ドル円 ドルは底堅く推移か、日米金融政策に注目(週報3月第3週)

ドルは底堅く推移か、日米金融政策に注目

〇先週ドル円、前週安値に面合わせした後は緩やかな右肩上がり、高値圏149円台で越週
〇CPI等、良好な指標結果により米利下げ観測後退、かなり強いドル買いの支援要因に
〇春闘における賃上げムーブを受け、日銀3月マイナス金利解除観測報道が相次ぐ
〇同時に、時事通信報道で日銀の慎重なスタンス継続の見方も台頭、円高進行に歯止めかかるか
〇今週は日米をはじめ各国の政策金利発表に注目
〇ドル高・円安方向、先週高値149.17と21日移動平均の位置する149.40前後の攻防に注目
〇ドル安・円高方向、148円前後が最初のサポート
〇今週の予想レンジ:147.50-151.00

先週のドル/円相場はドルが逆行高。週明けこそ146円半ば、前週安値に面合わせしたものの、ザックリ「週初安・週末高」の様相だった。

前週末、中国の担当相が「破産すべき開発企業は破産させるべき」と述べたことが話題に。またバイデン米大統領から「断食月(ラマダン)前のガザ戦闘休止合意は厳しい」との発言が聞かれたが、懸念が現実化した格好となった。
そうした状況下、ドル/円は147.05円レベルで寄り付いたのち、146円半ばと前週安値に面合わせ。しかし、以降は逆にドル買い・円売りが目に付く展開で、緩やかな右肩上がり。週末には週間高値である149.17円を示現し、NYクローズもそのまま高値圏149円台をキープし越週している。
なお、先週は暗号資産(仮想通貨)ビットコインが一時73700ドル台を付けるなど、またもや高値を更新するも、そののち急反落。週間を通して、かなり荒っぽい変動だった。

一方、週間を通して注視されていた材料は、「米金融政策」と「日本の金融政策」について。
前者は、12日に発表された注目の2月消費者物価指数が予想を上回る数字となったことで、市場の弱気ムードが退潮。実際、翌日の日経新聞は「米利下げは年内3回に後退」と伝えていたほか、ブルームバーグはコラムで「年内2回にとどまる可能性示唆も」と報じていた。いわゆるブラックアウト期間入りで、米通貨当局者らによる金融政策に言及した発言が聞かれないなか、その後も2月の生産者物価指数など発表された米指標も総じて良好。米利下げ観測の後退を示唆する内容が多く散見され、為替市場においてはかなり強いドル買いの支援要因となっていたことは間違いない。

それに対して後者は、「日銀の早期金融修正不可避」ムードが週明け段階では鳴りを潜めていたものの、週明け11日の春闘における賃上げムーブを受け、風向きが一転した。たとえば、12日にはブルームバーグが「来週の金融政策決定会合でマイナス金利政策の解除に踏み切るとの観測が高まっている」と報じると、その後は各種メディアから堰を切ったような「3月マイナス金利解除」観測報道が相次いでいた。しかし、週末には共同通信が「マイナス金利解除に踏み切った場合でも、デフレ脱却や2%の物価上昇目標を盛り込んだ共同声明を当面継続する方針」と伝えるなど、ややトーンダウン。積極的な利上げをうかがわせる内容とはならないとの見方も台頭し、円高進行に歯止めをかけていた。

<< 今週の見通し >>

ドル/円相場は過去2週間以上推移していたレンジを一時下放れしたものの、大レンジの下限(145.90円=2月1日安値)は割り込めず。結果として下抜けが失敗に終わると、先週末に掛けてはドルの強烈な打ち返しが観測されている。NYクローズも149円台だった。しかしドルの上値が重い状況は改めて指摘するまでもなく、勢いよくドルの一段高が進行する展開も予想しにくい状況か。これまでと逆に、大レンジの上限(150.88円)を視界内に捉えつつ、ドルは高値圏での保ち合いが続く可能性もある。
注目を集める日米金融政策をめぐり、市場では思惑が二転三転する目まぐるしい状況。うち日銀については、前述したように「3月会合でマイナス金利政策解除を調整」といった見方が再び有力視されているが、と同時に「デフレ脱却や2%の物価上昇目標を盛り込んだ共同声明を当面継続する方針」とされ、日銀の慎重なスタンスは継続される見通しだ。大きな円買い要因とはなりにくいかもしれない。一方、米国も今回のFOMCでは「政策金利を据え置く」見込みで、結果として思惑の交錯した展開継続ながら、リスクは若干ドル高方向が有利か。

テクニカルに見た場合、ドル/円はドルが戻り歩調。起点をどこに置くかによるが、高値150.88円とした場合のフィボナッチで考えると、下げ幅の61.8%戻し149.20円レベルでドルは先週ちょうど上げ止まっている。つまり、今週はまず同レベルの攻防が注視されそうで、超えれば76.4%戻しの149.85円レベル。さらには全戻しの150.88円がターゲットに。
それに対する最初のサポートは148円前後。下回ると147円前半の移動平均の90日線が意識されそうだ。

そうしたなか今週は、2月の住宅着工件数をはじめとする米経済指標が発表されるものの、
今週は日米をはじめとする各国で政策金利の発表が予定されており、そちらにより注意が必要か。ちなみに日米以外では豪州、英国なども発表する見通しだ。もちろん政策次第だが、豪ドルやポンドの動きも場合によって荒っぽい変動をたどる可能性がある。

そんな今週のドル/円予想レンジは、147.50-151.00円。ドル高・円安については、先週高値149.17円、そして移動平均の21日線が位置する149.40円前後の攻防にまずは注目。しっかり超えると150円台乗せが現実味を帯びてくる。
対してドル安・円高方向は、先でも指摘した148円前後が最初のサポート。下回ると147円前半の移動平均の90日線が意識されそうで、ザラ場ベースだけでなくNYクローズで維持できるのかも注視されている。

ドルは底堅く推移か、日米金融政策に注目

ドル円日足



注:ポイント要約は編集部

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る