ドル円 21日以来の150円割れ、ドル続落にも注意(2/29夕)

東京市場はドルが弱含み。21日以来の150円割れを示現し、そのままドルは安値圏で推移している。

ドル円 21日以来の150円割れ、ドル続落にも注意(2/29夕)

21日以来の150円割れ、ドル続落にも注意

〇本日ドル円、強保ち合い後、高田日銀委員らのコメントを受け150円半ばから149.70レベルへ急落
〇日銀の金融政策見通しに新たな動き、積極的な円売りには動きにくい状況か
〇次回の日銀金融政策決定会合は3/18-19に開催
〇テクニカルには、149円半ばに位置する21日線などをしっかり下回ると要注意
〇本日は米1月PCEデフレーター、新規失業保険申請件数、要人発言に要注目
〇ドル円予想レンジは149.00-150.30、ドル高・円安方向は150.10レベルが目先の抵抗
〇ドル安・円高方向は東京安値の攻防にまずは注目、下回ると21日線などが意識されそう

<< 東京市場の動き >>

東京市場はドルが弱含み。21日以来の150円割れを示現し、そのままドルは安値圏で推移している。

ドル/円は150.65-70円で寄り付いたのち、しばらくは強保ち合い。本日も150円台半ばを中心としたレンジ取引かと思いきや、神田財務官から「行き過ぎた変動あれば対応する」との口先介入が聞かれたうえ、高田日銀委員による「2%の物価安定目標の実現が見通せる状況になってきた」とのコメントが伝えられると、一気に調整と思しき円買いに押されている。ドル/円は150円半ばから日中安値の149.70円レベルへと急落。16時現在でもそのままドル安値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「日本の金融政策」と「中国情勢」について。
前者は、昨日清水日銀理事から「現時点では物価見通しが実現する十分な確度は持っていない」との発言が聞かれたものの、22日に植田日銀総裁が「日本経済はデフレではなくインフレの状態にある」とコメントしており、風向きの変化を感じる市場筋も少なくなかった。そうしたなか、本日東京時間に前述した高田発言「2%の物価安定目標の実現が見通せる状況になってきた」−−が伝えられており、日銀が金融緩和へ向けいよいよ舵を切ってきたようだ。ちなみに、次回の日銀金融政策決定会合は3月18-19日に開かれる。果たしてどういった決定がなされるのだろうか。

対して後者は、引き続き中国の経済そして金融事情が厳しいとの見方が数多く指摘されており、当局などによる懸命な払拭作業が見受けられた。たとえば李首相が、全米商工会議所のクラーク会頭率いる代表団と会談し、「米国は中国からのデカップリングを避けるべきと述べた」とされるうえ、中国証監会は「高頻度取引含むあらゆる種類の取引監督を強化する」旨の声明を発表していた。上海総合などの株価を見ると、目先は取り敢えず底堅いが地合いの好転まで持っていけるのかに注目だ。

<< 欧米市場の見通し >>

何度も指摘しているように、ドル/円は先週一週間を通してわずか1.08円レンジにとどまったが、本日東京時間だけでほぼ同程度の値動きを記録している。150円レベルを下限とした短期レンジも下放れ。しかし15日安値149.53円や、近くに位置する移動平均の21日線はまだ維持されたまま。ギリギリのところで下げ止まった感もある。とは言え、逆に言えば先の21日線などをしっかり下回ると、ドルはさらなる模索も予想されるだけに予断を許さないだろう。
引き続き日米金融政策への関心が高い状況下、先で指摘したように本日東京時間、日本の金融政策見通しに新たな動きがあった。もう少し動静を見極めたいところだが、以前ほど積極的な円売りには動きにくい状況であるのかもしれない。一方、米国時間は本日も発表される米経済指標と要人コメントに一喜一憂する展開が見込まれており、とくに1月のPCEデフレーターには要注意か。ただ、ドル高の懸念要因となっていた3月1日に一部政府機関が閉鎖される問題は、米議会指導部が24年度本予算案で原則合意。政府機関の閉鎖回避へと前進している。こちらはドルの下支え要因として寄与する可能性も。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は本日東京時間の急落で、ドルの下値リスクが強まった感がある。基調そのものがドル安へと転換したとはまだ言えないが、149円半ばに位置する21日線などを「しっかり」下回ると要注意だ。148円台には強いサポートが見当たらないこともあり、そのままスルーし147円台へとなかなかの深押しが入る可能性も否定できない。具体的には7日安値147.62円がターゲットに。

本日は米経済指標として、1月のPCEデフレーターや週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表される予定となっているほか、引き続き米地区連銀総裁による講演などの発言機会が数多く予定されている。なお、最後の駆け込み的な、月末特殊需給要因にも一応要注意か。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.00-150.30円。ドル高・円安方向は下落後に戻した高値150.10円レベルが目先の抵抗。超えても短期的には150円半ばまでの戻りが精々か。
対するドル安・円高方向は、東京安値の攻防にまずは注目で、下回ると21日線などが意識されそうだ。同ラインはザラ場ベースだけでなく、NYクローズで維持できるか否かも注視されている。

21日以来の150円割れ、ドル続落にも注意

ドル円日足


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