東京市場のドルは年初来高値圏でのもみ合い、パウエルFRB議長会見で上放れなるか
【本日の東京市場】
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、年初来高値圏で推移するも、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちで上値は重く、147円台後半でのもみ合いとなった。
昨晩の海外時間では、原油価格上昇に伴い米10年債利回りが4.3667%と今年8月の水準を上回ったことで、ドルは強含む展開となった。ただ、FOMC開催を受けて、積極的な買いは手控えられ、またしても148円台乗せには失敗。年初来高値圏でのもみ合いが続いた。
東京時間も同様の年初来高値圏での推移となった。東京時間スタート前に、イエレン米財務長官による政府・日銀による為替介入を容認する発言や、神田財務官による口先介入が入ったものの、為替市場への影響は限定的。FOMC後の記者会見で、パウエルFRB議長がややタカ派発言を行うとの期待感がドルの支えとなっているもよう。
ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:147円75銭
高値:147円95銭
安値:147円69銭
終値:147円90銭
ユーロ・円(日本時間8時―15時)
始値:157円86銭
高値:158円00銭
安値:157円77銭
終値:157円97銭
豪ドル・円(日本時間8時―15時)
始値:95円40銭
高値:95円53銭
安値:95円31銭
終値:95円45銭
ポンド・円(日本時間8時―15時)
始値:183円15銭
高値:183円30銭
安値:183円01銭
終値:183円20銭
日経平均(日本時間9時―15時)
始値:33261円35銭
高値:33267円14銭
安値:32988円65銭
終値:33023円78銭(前日比−218円81銭)
【本日の海外市場の重要指標】日本時間
21時30分、欧、エルダーソンECB理事がイベントに参加
23時30分、米、原油在庫(前週比)、前回:395.5万バレル
23時30分、米、ガソリン在庫(前週比)、前回:556.1万バレル
27時00分、米、FRB政策金利(上限)、前回:5.5%、市場予想:5.5%
27時00分、米、FRB政策金利(下の限)、前回:5.25%、市場予想:5.25%
27時30分、米、パウエルFRB議長記者会見
※予定は変更することがございます。
【テクニカル分析】
日足ベースのドル・円は、一目均衡表の雲上限を上放れているほか、遅行スパンも実線を上回っていることから目先のトレンドは強い。11日に20日移動平均線(MA)を一時下回ったが、即日で値を戻していることから強いトレンドは継続と考える。短期的なターゲットとして、年初来高値(9月15日の147円99銭)を上抜き、150円台到達が意識されよう。
9月1日の144円44銭と、11日の145円90銭を結んだ下値支持線に対して、7日と8日の147円88銭と、15日の147円99銭(年初来高値)を結んだ上値抵抗線がともに意識される状況だ。下値をじりじりと切り上げていることから、上値抵抗線の上放れを期待したい形状と言えよう。
ドル円の膠着感は強まっており、10日間のヒストリカル・ボラティリティ(HV)は6.53まで低下している。7月中旬の急落時は13.3水準まで上昇していたことから、市場のエネルギーは蓄積されている様子。FOMCの結果、及びパウエルFRB議長の記者会見への関心は非常に高まっていると考える。
今回のFOMCでは「政策金利据え置き」「あと2回のFOMCで利上げ実施」がほぼ織り込まれていると考える。足元の原油価格高騰に対するインフレ見通しをパウエルFRB議長がどのように表現するのか。そして、「米国経済のソフトランディング」に対する強気コメントの有無がドル売買の材料となろう。既に148円台を上回っていることから上を意識しやすい地合いだ。
今晩の海外時間では、FOMC後のパウエルFRB議長の発言次第となる。市場はややタカ派な発言を期待しており、「米国経済のソフトランディング」に対する強気コメントがあった際、ドルは上の反応を示すだろう。政府・日銀による為替介入警戒が上値を抑えるだろうが、まだ「レートチェック」を行っていない以上、為替介入実施は先と考える。今晩の上値メドは148円50銭、下値メドは東京時間の安値を少し下回る147円50銭とする。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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