黒田氏も円安けん制、目先は調整先行か(9/9夕)

9日の東京市場はドルが弱含み。早い段階では144円台をつけていたが、クローズは142円台となるなど、1円強も値を下げている。

黒田氏も円安けん制、目先は調整先行か(9/9夕)

黒田氏も円安けん制、目先は調整先行か

〇本日のドル円、144.05-10で寄り付くもドル弱含み、142円台半ばへ下落し1円強も値を下げる
〇ドル高基調に変化はないが短期的な調整の動きにも注意、この後いま一段の下押しが入る可能性も
〇ECBは政策金利の0.75%という大幅利上げを発表、FRB議長の強気コメントも材料視される
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは141.50-143.00、ドル高・円安方向は143円前後が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、東京安値の142円半ばの攻防にまずは注目

<< 東京市場の動き >>

9日の東京市場はドルが弱含み。早い段階では144円台をつけていたが、クローズは142円台となるなど、1円強も値を下げている。

ドル/円は144.05-10円で寄り付いたものの、ドルはじり安推移。週末の調整と思しき動きが先行していた。しかし、それでも143円半ばレベルでは取り敢えず下げ渋り。下値の堅さをうかがわせたが、下回ると一気に142円台半ばへ。短時間で1円を超える下落をたどっている。16時現在ドルは若干小戻すも安値圏、142.65-70円で推移し欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「欧米金融政策」と「円安けん制発言」について。
前者は、ECBが注目されていた政策金利について、「0.75%」という大幅利上げを実施すると発表。また先行きについても、「最低でも2回以上の会合で利上げを行う」との考えを示すなど、予想以上のタカ派スタンスが示されていた。一方、米国はと言うとパウエルFRB議長が参加した討論会で、「インフレに対し強力に行動する必要がある」、「FRBには物価安定達成の責務がある」などとやはり強気コメントを発したことが材料視されていたもよう。ちなみに、前述のパウエル発言もあってか日経新聞では「9月米利上げ、0.75%の見方優勢に」と報じている。

対して後者は、昨日夕方に伝えられた「財務省・日銀・金融庁の3者会合開催」においても、これといった妙案出ず。神田財務官から「必要な対応を取る準備がある」との発言が聞かれたものの、具体的な対応などは観測されていない。そののち、本日東京時間になり鈴木財務相から引き続き口先介入が聞かれるなか、「岸田首相と黒田日銀総裁が会談実施」と伝えられたことが話題に。さらに終了後、黒田氏から「急激な為替変動は企業の不確実性高め好ましくない」、「一日に2円も3円も動くのは急激な変化」−−といった円安けん制が発せられたことで、市場では一気に警戒感が高まった。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は7日に144.99円を示現したものの、節目である145円に一歩及ばず。昨日そして本日の東京時間はややドルが冴えない動きとなっている。ドル高基調に変化はなく、1998年高値の147.64円も依然として視界内に捉えられているが、週明けからだけで5円、一連の起点を8月2日130.40円と考えれば、わずか1ヵ月強で14円超ものドル高・円安が進行しているだけに、短期的には調整の動きにも注意が必要だろう。このあといま一段の下押しが入る可能性もある。
各国の金利情勢に対する関心が高いなか、米国だけでなく欧州も積極的な利上げスタンスにあることが昨日明らかとなった。また英国や豪州も同様の傾向で、やはり日本は特殊な環境に置かれているようだ。いずれにしても、金利差という点では円の分が悪く、積極的な買いには動きにくい。ポジションの偏りなどもあり、調整などから一時的なドル安進行があっても、下がったところは絶好の仕込み場か。少なくともドル高基調そのものが転換する展開は当面予想できない。

テクニカルに見た場合、一本調子と言ってよいドル高をたどっていたドル/円が、7日の144.99円で目先トップをつけ、足もとはやや調整色の強い展開となっている。本日東京時間をみると、前述した高値から1.5円程度の下押しが入っている計算だが、これまでの上げ幅を考えるとまだまだ「底が浅い」。ちなみに、8月安値130.40円を起点としたフィボナッチで考えると、上げ幅の23.6%は141.55円、38.2%は139.40-45円となる。ドルが続落した場合の下値メドとして頭にとどめておいて損はないだろう。

本日は米経済指標として、7月の卸売売上高が発表されるほか、ウォラーFRB理事等による講演なども実施される見通しだ。また、それらとは別に前述した「EUエネルギー相会合」など、欧州に関する注目イベントや材料も多い。そちらも引き続き要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは141.50-143.00円。ドル高・円安方向は東京夕方の143円前後が最初の抵抗。抜ければ144円近くまでの戻りも。
対するドル安・円高方向は、東京安値の142円半ばの攻防にまずは注目。割り込めば先で指摘したフィボナッチポイントの141.55円などが一応の下値メドとなる。

黒田氏も円安けん制、目先は調整先行か

ドル円日足



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