ドル円:8月3日のファンダメンタル分析
日本国債利回りの急上昇に引き続き要注意
テーマ:日本国債利回りの急上昇に引き続き要注意です、昨日のドル円100円への下落は日米金利差が動いたからです。
日本政府は昨日、事業規模28兆円の経済対策を正式決定したものの、日経平均株価は前日比244円安と軟調。
その中、麻生財務相と黒田日銀総裁が緊急会談を実施、今後も引き続きデフレ脱却に向けて政策を一致させることを確認しました。過度な株安・円高対策への期待は高まってはいるのですが、マイナス金利と共に量的緩和策に対する効果も限定的との見方が強く、市場では日銀の金融緩和策の限界が強く懸念されています。
再びドル円100円割れまで、政府日銀は打開策を温存せざるを得ないのかもしれません、それほど切るカードは限られ、追い込まれています。
足元は調整
ドル円は、ストップロス優先の中、戻りは鈍く、日経平均株価16,000円台維持のためには、これ以上の円高は懸念材料。同時に、原油価格が一時40ドル割れになったことが嫌気され、もう一段の株安・円高に備えたシナリオを用意すべきです。足元は100円ちょうどを試しかねない状況にあります。為替介入は過去の例でうまくいかないことが証明されているとはいえ、それでも日本の当局は再び介入を検討せざるを得なくなると見ます。
ただ同時に、いつ反転してもおかしくない相場環境という事には十分に留意すべきです。
先週の日米の金融決定会合を通過後、市場は方向感が欠如する中、足元は調整色を強めている局面と見ます。
NYダウ平均株価は前日比90ドル安、原油価格は今後の過剰供給を背景に1バレル40ドル割れまで下落、世界経済の不透明感の強い外部環境から、リスク・オフの円買いでもあります。
金融政策の不透明感がくすぶり続ける不安定な市場
短期的な相場急落後だけに、自律反発も想定されますが、少なくとも次回の9月20〜21日の日銀決定会合まで金融政策の不透明感がくすぶり続ける、不安定な市場になると想定します。
昨日の市場変動は、緩和限界論が他市場に比べて強く意識されているドル円・円債券市場は、今までのフレームワーク修正の思惑が出てきているのではと見ます。国債買い入れの減額や、マイナス金利政策の見直し等、引き締め方向の政策を織り込む動きです。
12日には30年債入札を控え、短期的にはボラティリティーが高い相場展開となり、長期金利はプラス水準への再浮上も視野に入ってきたと想定します。
ドル円:8月3日のテクニカル分析
引き続き安値形成中
ポイント:2日深夜へ続落し、その後も5日線101.98を下回っている為、引き続き安値形成中と見ます。
本日3日の戻り抵抗は 5日線101.98までとし、その後の反落警戒と見ます。
新たな強気サイクル入りとして次の高値形成期への上昇には、2日高値の102.83を上抜く必要があります。
膠着推移から下割れして反落し、100台に入ってきました。
売りパターン構成で、さらなる下値追いが警戒される、売り途中とみます。
テクニカルは、オシレータ系に割安感が発生、上下の変化の余地が出ている一方で、
トレンド系は売り優位を継続、一目では今日にも三役悪化が出揃う状況です。
売り意欲が強く、戻り売り対応が引き続き優先で、ターゲットは8日安値99.98や
6月24日安値の98.90近辺を試す流れでしょう。
今日のレンジは、100.50~101.50
上値目途は、103.75の基準線や、104.73の転換線が抵抗節目。
下値目途は、前日安値圏100.66、11日安値圏の100.52が支持節目。
変動インパクトとしては、近距離に抵抗・支持が少ないので、動意低下を招き易いでしょう。
本日のポイントは、100円割れが示現されるか注目。
7月以降、左右対称形の動きが観測され、100円割れから切り返しが出来るか要注意です。。
今日のレンジは、100.50~101.50と見ます。
オーダー/ポジション状況
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