ドル円、日経平均前場は下げ渋り
連休前半明けの東京市場は日本が休場だった28日に円高が進行、海外株、日経平均先物等も下落していたことから、その動きをなぞる形とはなりましたが。パニック売りとはなっておらず、ドル円は106円台を維持、日経平均も一旦16,000円を割り込んだ後は16,000円を回復して下げ渋りの展開です。
米国は4月29日に発表した半期に一度の外国為替報告書で中国、日本、ドイツ、韓国、台湾、を「監視リスト」に入れました。
それによれば、「監視リスト」の対象国は不公正な為替政策の可能性があるとする三つの基準のうち二つを満たしている国を対象としたとのことです。
三つの基準とは対米貿易黒字200億ドル超、経常黒字が自国GDPの3%超、自国GDPの2%超規模の海外資産購入といった継続的な一方向の為替介入の実施が挙げられています。
日本はこのうち貿易黒字と経常黒字が該当しているとのこと。
ただ、日本が抵触しているのは貿易黒字部分と経常黒字部分で潜在的な可能性のある国に挙げられているにすぎないものと判断できます。
ただ、介入に関しては一方的に限度額をはめられた形とはなっており今後実際に介入する際の足かせとなる可能性があるのは気になります。
先週の日銀の「ゼロ回答」は事前に変な期待の盛り上がりのあった分反動が来ていますが、期待さえ剥げ落ちてしまえば特に何かが変化したわけでもなく、次第に週末の雇用統計をはじめとする米経済の指標に関心が移っていくのではないかと思われます。
ただ、やや懸念されるのは、明日から連休後半に入っていく中、テクニカル的に下支えの見当たらないドル円に薄い市場を狙った投機的な仕掛け売りが発生して、ドル円、株ともに売り直しの動きとなることでしょうか。
ドル円は106.50ばさみ、日経平均前場は16.062円で終了。
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