ランド円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「7.50レベルをサポートに、7.85レベルをレジスタンスとする流れ」を予想し、実際のレンジは安値が7.43レベル、高値が7.76レベルとややランド安での推移となりました。
最近は目立った材料が米国のFOMCと日銀の金融政策と、ほぼドル円要素に限られていたため、完全にドル円の動きをフォローする流れとなり、木曜午前までは底堅い動きを続け、日銀の現状維持との発表とともに大幅安の動きとなりました。
この日銀の現状維持については先週のトルコリラ円レポートで懸念した通りで、前週の記事自体が「日銀筋のリークというよりは記者とその取材先の思惑的な記事である可能性が高いのではないか」、「会合で実際に導入される可能性は相当に低い」ということが改めて認識されたというところでしょうか。いい迷惑だったのは市場参加者で前週金曜に思い切り持ち上げた後に、会合後一気に振り落とされ、インターバンク勢は売り買い双方でポジションを切らされたのではないかと思えます。
さて、今週ですが本日はGWの連休の間、そして連休明けの6日もまだ半分休み気分が残っている上に、米国雇用統計の発表があります。そうなると、引き続きドル円相場がランド円の動きに影響を与えるという流れは継続するということになるでしょう。
ドル円は米国の為替報告書で日本が監視リストに入ったことで、当局による介入は困難との見方がされているようですが、これも週報に書いた通りで、監視対象となる3つの基準のうち、為替介入基準には抵触していないため、麻生財務相の円売り介入は報告書に縛られないとの発言はあながち間違っていません。ただ、時期的に志摩サミットを控えての介入は出にくいであろうとの思惑となるかと思います。
今週のランド円についても、現在のドル円がどこに向かっているのかを知ることが重要となりますが、テクニカルなターゲットと黒田バズーカ2前の安値が105円台前半で一致していることを考えると、ひとまず105円という節目が目先のターゲットとなっていると考えることが出来、仮に全輸出産業の採算レート103.20(内閣府調査結果)を割り込み、100円の大台を目指すような流れになった時には介入もあり得るという見方で良いかと思います。
今週はドル円はいったん小休止で週報には「105.50レベルをサポートに、108.00レベルをレジスタンスとする見通し」と書きました。それを踏まえランド円のテクニカルな水準も併せてレンジ予想を立てることとします。
今週は日足チャートをご覧ください。
ランド円日足
ドル円が105円台半ばまで押す可能性があるとすれば、ランド円は単純に7.4レベルという水準が出てきますが、ランド円の4月7日安値(7.05)と4月22日高値(7.78)から計算されるフィボナッチ・リトレースメントは半値が7.42、61.8%は7.33となり、今週はちょうどそれらに挟まれるように均衡表の雲が位置しています。そこでサポートに関しては、7.40と考え、レジスタンスに関しては木曜に下げるまでサポートとなっていた7.65レベルを考えるのが妥当ではないかと思われます。
上記の通り、今週は7.40レベルをサポートに、7.65レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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