豪ドル/円、短期トレンドは“弱気”。中期トレンドは“強気”を維持。
12月6日、豪州準備銀行は政策金利(キャッシュレート)を市場の予想通り0.25%引き上げ3.1%としました。声明では「今後一定期間はさらに利上げを行うことを想定しているが、既定路線ではない。インフレを2〜3%に引き戻すことが最優先であり、そのために必要なことは行う。インフレ率は12月には約8%でピークに達し、その後2-3年で低下、2024年には3%を少し超える水準に落ち着くと予想」などでしたが、為替相場には反応がありませんでした。また、7日に発表された7-9月期GDPは前期比+0.6%、前年同期比で+5.9%と市場予想の+0.7%、+6.2%には届きませんでした。これにも為替市場は反応が鈍く、今週は週初の好調な米経済指標発表を受けてFRBの金融引き締め策の長期化観測によりドル買いが先行しましたが、その後は利上げペースの緩和期待が台頭してドルの上値が抑えられる展開となっています。こうした中で、豪ドルは対米ドルでは小反発、対円でも週初の91円台前半から上昇に転じています。
チャートを見ると、日足は9/13につけた98.60を基点として上値を切り下げる流れに変わりなく、また、10/13につけた90.85を直近安値とする短期的なサポートラインも下抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。短期トレンドは93.50超えで終えない限り、変化しません。また、90円台を維持出来ずに終えた場合は、88円方向への新たな下落リスクが点灯します。日足の上値抵抗は、92.60-70,93.00-10,93.50-60に、下値抵抗は91.70-80,91.20-30,90.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は、93.10,94.07,93.03にあり、全てを下抜けて短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
一方、直近の週足は安値圏で引ける陰線引けとなり、下値リスクの高いものです。今週は週初に発表された米経済指標が良好な数値となったことからドル/円での円売りが強まり、豪ドル/円も小反発に転じていますが、短期トレンドが弱い状態にあることから、大幅な上昇にも繋がり難い状態です。短期トレンドは94.00超えで越週するまでは変化しません。また、89.80-90に強い下値抵抗がありますがこれを割り込んで越週した場合は、2020年3月につけた59.91を基点とする中・長期的なサポートラインを下抜けて、中期トレンドにも変化が生じます。週足ベースで見た上値抵抗は92.50-60,93.10-20,93.80-90に、下値抵抗は、90.80-90,89.80-90にあります。31週移動平均線は93.55にあり、この下に入り込んで短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れですが、62週線は89.33に位置しており中期トレンドをサポートしています。
12/8現在、31週移動平均線は93.55にあり下値リスクが高い状態だが62週線は89.33にあり中期トレンドをサポートしている。
オーダー/ポジション状況
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