ドル円見通し 先週末からの戻り一巡、138円に届かず136円を試す(22/12/8)

ドル円は、12月8日早朝には136.20円まで安値を切り下げた。

ドル円見通し 先週末からの戻り一巡、138円に届かず136円を試す(22/12/8)

先週末からの戻り一巡、138円に届かず136円を試す

〇ドル円、単位労働コスト下方修正に137円を割り込み、8日早朝に136.20まで安値切り下げ
〇ユーロドルが夕刻安値1.0441から深夜高値1.055へ上昇しドル安感を助長
〇7日発表の米3Q単位労働コストは速報値+6.1%から前年比5.3%に修正
〇インフレのピーク感から米長期債利回り低下
〇NY原油価格も景気後退による需要低下懸念で4営業日続落、インフレが落ち着いてゆく可能性を示唆
〇136円割れからは135.50、135、134.50を順次試す下落を想定
〇137.20超えからは137.50試し、次いで12/7の高値137.85試し

【概況】

ドル円は12月2日夕刻に133.60円の安値を付けて10月21日高値151.94円以降の最安値としたところで下げ止まり、12月2日夜の米11月雇用統計が堅調内容だったことで135.97円へ上昇、いったん134円台序盤へ下げたところを買われ、12月5日の米ISMサービス業景況指数等が市場予想を上回ったことによるドル高反応で137円台を回復、7日夕刻には137.85円まで戻り高値を切り上げ、12月2日安値からの上昇幅は4.25円となった。しかし12月7日夜発表の米2022年第3四半期の非農業部門労働生産性統計で単位労働コストが下方修正されたことによるインフレ低下感からドル安反応となり137円を割り込み、12月8日早朝には136.20円まで安値を切り下げた。
中国が感染対策規制を緩める方針を示したことや、7-9月期のユーロ圏GDP確定値が上方修正されたこともありユーロドルが夕刻安値1.0441ドルから深夜高値1.055ドルへ上昇、ドル安感を助長したこともドル円の深夜から早朝にかけての下落要因となった。

【米7-9月期単位労働コストは下方修正】

12月7日に米労働省が発表した2022年7-9月期の非農業部門労働生産性改定値は年率換算で前期比0.8%上昇となり、速報値の0.3%上昇から上方修正されて市場予想の0.6%上昇を上回り、3四半期ぶりの上昇となった。労働生産性は前年同期比1.3%低下で速報値の1.4%低下から若干上方修正されたが、3四半期連続での低下となった。
単位労働コストは前期比2.4%上昇となり速報値の3.5%上昇から下方修正され、前年同期比は5.3%上昇で速報値の6.1%上昇から下方修正された。労働報酬の時給は3.2%増で4-6月期の2.3%からは上昇したものの速報値の3.8%増から下方修正され、前年同期比は4.0%増で速報値の4.7%増から下方修正された。
単位労働コストはインフレ指標の一つであり、前期比と前年同期比がいずれも下方修正されたことはインフレのピーク感をもたらし、米FRBによる超大幅利上げペースの減速に寄与するものと市場は受け止めて米長期債利回りが低下してドル安反応となった。

【米長期債利回りは続落、ナスダック総合指数とNY原油は4営業日続落】

12月7日の米長期債利回りは総じて低下した。指標の10年債利回りは前日比0.11%低下の3.42%となり、12月6日の0.05%低下からの続落で10月21日につけたこの間の最高値4.34%以降の最安値を更新した。
30年債利回りは前日比0.10%低下の3.44%となり、12月6日の前日比0.05%低下からの続落で10月24日に付けたピークの4.43%以降の最安値を更新した。
2年債利回りは前日比0.11%低下の4.26%となり、12月6日の0.02%低下からの続落となったが、11月4日に4.88%でピークを付けてからの最安値である12月2日安値4.18%割れには至らずにいる。
米長期債利回り低下は米FRBによる利上げペース減速への言及で先行きの政策金利ピーク水準を織り込みこれまでの大上昇に対する修正局面に入っていることが背景だが、利上げ期間の長期化による景気後退への懸念もあり株売り債券買いで利回り低下を招いている側面もある。

12月7日のNYダウは前日比1.58ドル高とわずかに上昇したものの12月5日の482.78ドル安、6日の350.76ドル安の大幅下落一服にとどまっている。ナスダック総合指数は長期債利回り低下にもかかわらず前日比56.34ポイント安と下落したが、12月2日から4営業日続落となっている。
NY原油期近も景気後退による需要低下懸念で12月2日から4営業日続落しているが、7日は安値で71.75ドルを付けて3月7日高値130.50ドル以降の最安値を更新、昨年12月以来の安値水準まで下げてきている。原油先物の下落は遅れて現物相場へと波及するが、2月末から6月にかけての国際商品高騰が終焉しての下落期にあり、インフレが落ち着いてゆく可能性を示唆している。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

ドル円は12月2日夕安値を目先の底として戻してきたが、12月7日夕刻高値で戻りが一巡して仕切り直しの下落期に入っている印象だ。12月2日夕安値を基準とすれば安値形成期は9日夜にかけて想定され、137円を割り込んでの推移中は一段安警戒とみる。137.20円超えからは上昇再開の可能性残す。
11月10日夜の米CPI上昇率が予想を下回ったことによる「逆CPIショック」からの下落で11月15日安値137.67円まで下げてから11月22日未明高値142.25円まで4.58円の戻りを入れてから一段安した経緯があるが、12月2日から7日夕刻への戻り幅も4.25円にとどまっており、11月22日からの下落再開時に近い展開となる可能性も考えられる。

60分足の一目均衡表では12月7日夜の下落で遅行スパンが悪化、先行スパンへ潜り込んでいるため、遅行スパン悪化中の安値試し優先とし、先行スパン転落からは下げ足が速まる可能性があると注意する。ただし遅行スパンが再び好転するところからは上昇再開の可能性ありとみて高値試し優先へ切り替える。

60分足の相対力指数は12月6日夕高値から7日夕高値への高値切り上げに際して指数のピークが切り下がる弱気逆行を見せて50ポイント割れへ低下している。50ポイント以下での推移か一時的に超えても維持できないうちは20ポイント台への低下へ向かう可能性ありとし、55ポイント超えからは上昇再開の可能性ありとみて60ポイント台後半への上昇を想定する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、136.00円を下値支持線、137.20円を上値抵抗線とする。
(2)137円以下での推移か一時的に超えても維持できないうちは一段安警戒とし、136円割れからは135.50円、135円、134.50円を順次試す下落を想定する。
(3)137円前後は戻り売りにつかまりやすいとみるが、137.20円超えからは137.50円試し、次いで12月7日の高値137.85円試しとし、高値更新からは138円台維持を目指す動きと考える。

【当面の主な予定】

12/8(木)
14:00 (日) 11月 景気ウオッチャー現状判断 (10月 49.9、予想 50.6)
14:00 (日) 11月 景気ウオッチャー先行判断 (10月 46.4、予想 46.8)
21:00 (欧) ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
22:30 (米) 新規失業保険申請件数 (前週 22.5万件、予想 23.0万件)
22:30 (米) 失業保険継続受給者数 (前週 160.8万人、予想 160.0万人)

12/9(金)
06:45 (NZ) 7-9月期 製造業売上高 前期比 (4-6月 -3.8%)
08:50 (日) 11月 マネーストックM2 前年同月比 (10月 3.1%、予想 3.0%)
10:30 (中) 11月 消費者物価指数(CPI) 前年同月比 (10月 2.1%、予想 1.6%)
10:30 (中) 11月 生産者物価指数(PPI) 前年同月比 (10月 -1.3%、予想 -1.4%)
22:30 (米) 11月 生産者物価指数(PPI) 前月比 (10月 0.2%、予想 0.2%)
22:30 (米) 11月 生産者物価指数(PPI) 前年同月比 (10月 8.0%、予想 7.2%)
22:30 (米) 11月 PPIコア指数 前月比 (10月 0.0%、予想 0.2%)
22:30 (米) 11月 PPIコア指数 前年同月比 (10月 6.7%、予想 5.9%)
24:00 (米) 10月 卸売売上高 前月比 (9月 0.4%)
24:00 (米) 12月 ミシガン大学消費者信頼感指数速報値 (11月 56.8、予想 56.9)

注:ポイント要約は編集部

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