米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について
今週最大の相場材料と見られるFOMCの金融政策が公表されます。NY時間6月19日(水曜日)にFOMC政策金利が公表され、その後パウエルFRB議長の記者会見が予定(NY時間14時半)されています。今回の市場予想は以下の通りです。
政策金利
現在のFFレート「2.25〜2.5%」⇒「2.25〜2.5%」の据え置き予想
(6月18日14時現在の予想)
今回は大半のエコノミストが据え置き予想ですが、一部エコノミストは2.0〜2.25%への利下げを予想しています。全体では据え置き予想ですので、エコノミストの注目点として、(1)議事要旨内で次回会合(7月31日予定)での利下げを示唆する内容、(2)ドットプロットの形状、の2点を挙げています。
またCMEのFEDWatchのデータでは、下記の様になっています。
6月利下げが20.8%、見送り79.2%、
7月利下げが83%
(内訳:1.75〜2.0%が16.4%、2.0〜2.25%が66.6%、2.25〜2.5%の据え置きが17%)
従いまして市場参加者の8割以上が来月利下げを見込んでいます。(あるいは相場に織り込み始めています)前回のFOMC前(4月末時点)では9月利下げが大多数でしたので、僅か1ヶ月半の時間経過で2ヶ月の利下げ前倒しになっています。もしエコノミスト注目点の(1)に対して子今回「利下げを示唆する文言がない」と市場が受け止めると、株・為替共々かなり厳しい結果が待ち受けているかもしれません。
その一方で、前回のFOMC会合以降の経済指標は小売売上高や消費者態度指数などの数値は堅調であり、昨日のNY連銀製造業指数を中心に製造業に翳りは見えるものの、経済全般では悪くなっていないので、利下げを示唆する場合には、FRBがその理由付けに苦慮する可能性もあると指摘しているエコノミストもいます。現在の株式投資家には利下げが株買い材料の1つとなっているので、この点は非常に重要になりそうです。
最近のFRB関係者の主な発言(最近2〜3週間)…内容はFRB内の各人でまちまちの見方になっています。
6月7日
デイリー・SF連銀総裁 「米経済は中立的な成長ペースに落ち着きつつある」
ウィリアムズNY連銀総裁 「現在の金利は中立的だと考えている」
6月6日
カプラン・ダラス連銀総裁 「利下げが必要との早まった判断を望まない」
6月5日
エバンス・シカゴ連銀総裁 「経済のファンダメンタルズは依然として堅調」
ブレイナードFRB理事 「成長維持の政策を調整する用意はある」
6月4日
パウエル議長 「FRBは景気拡大維持のために適切な金融政策を講じる」
エバンス・シカゴ連銀総裁 「経済は順調、インフレ率は2%に近い」
ブラード・セントルイス連銀総裁 「利下げが適切になる可能性がある」
6月3日
デイリー・SF連銀総裁「関税政策はインフレ率の小幅上昇要因になる」
5月31日
パウエル議長 「金融の安定化が金融政策の目的ではない」
クラリダFRB副議長 「米インフレ指標は予想よりも低い」
(2019年6月18日15:00、1ドル=108円27銭、1ユーロ=1.1237ドル)
オーダー/ポジション状況
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