ドル円見通しFOMC日銀政策発表前で足踏み(9/20)

トランプ大統領は国連で初めて演説したが、北朝鮮の金正恩氏は「自滅への道を突き進んでいる」、北朝鮮が米国に脅威を与えるなら「完全に破壊することになる」と、

ドル円見通しFOMC日銀政策発表前で足踏み(9/20)

<概況・ポイント>

北朝鮮情勢と米連銀の金融政策ハト派姿勢を背景に9月8日安値107.32円まで下落してきたが、そこから揺れ返しに上昇へ進み、111円台へ戻した。9月15日の北朝鮮ミサイル騒動も早朝の一時的急落のみで、かえって買い場を提供する形となり、週明けも18日、19日と続伸、19日夕刻には111.88円の高値をつけている。

NYダウは8日続伸し、史上最高値を連日更新している。北朝鮮情勢への懸念も感じられないが、株式市場は尚、トランプラリーの継続期待で動いている。またFOMCのハト派姿勢継続が株式市場へダメージを与えるようなことはしないだろうと見ている。米国株高は解散総選挙の風が急に吹き出した日本株高へも波及しているため、日米株高が円安を助長する環境になっている。ただしこれもFOMCから状況が変わる可能性もある。

米商務省が発表した8月の住宅着工件数は季節調整後の年換算で118万戸、前月比0.8%減少したが、市場予想の117.5万戸をわずかに上回った。先行指標となる住宅建設許可件数は130万戸となり、同5.7%増加、市場予想の122万戸を上回ったが、FOMC目前ということもあり、市場の反応は限定的だった。

トランプ大統領は国連で初めて演説したが、北朝鮮の金正恩氏は「自滅への道を突き進んでいる」、北朝鮮が米国に脅威を与えるなら「完全に破壊することになる」と、会場がざわつくような物騒な発言をした。北朝鮮側から新たな反撃的行動も警戒されるが、メキシコ、ペルー、クエート等に続きスペインが北朝鮮大使を国外追放する等、制裁の効果も出ているため、北朝鮮側も過剰反応で軍事挑発を乱発することへも慎重になるかもしれない。いずれにせよ、具体的な軍事挑発が発生し、それが緊張感を一段とエスカレートさせるものでなければ9月15日朝のミサイル騒動に対する反応と同様、一時的なものに留まるため、事前の警戒よりも発生直後の市場反応を見定めることが大事だろう。

【FOMC】

19日からFOMCが始まった。21日未明の3時に声明発表、その後に議長会見がある。今回のFOMCでは政策金利は現状維持されるが量的緩和で膨張したバランスシート縮小計画が決定されると市場は見ている。そこまでは織り込み済だ。問題は年内あと1回とされてきた追加利上げの確率だ。市場は米経済指標、特に物価動向を踏まえ、12月の利上げ確率は低く、年内見送りとなるのではないかと見てきた。これまでのFOMC議事録やジャクソンホール講演で議長が何も触れなかったこと、その他当局者発言等からもハト派姿勢が継続しているとみられてきた。しかし、会合が間近になれば「ハト派色が薄まる、ややタカ派的となる」可能性も警戒すべきとし、これまでの展開がやや楽観的過ぎたとの反動もあって、11日からドル円が上昇してきたと言える。
ユーロ、英ポンド等が強いままであり、それらに対してはドル安であるが、ドル円が上昇しているということは、さらに円が安いという状況を反映している。これらの力関係がFOMCからどうなるかにより、今後の流れも決まってくると思われる。

【60分足 一目均衡表分析】

【60分足 一目均衡表分析】

60分足の一目均衡表では15日夜の上昇で遅行スパンが好転、先行スパンも突破し、両スパン好転状態が続いていたが、19夕高値の後は新たな高値更新に至らずに横ばいとなっているため遅行スパンが悪化しかけている。先行スパンの上部に来ており、19日深夜は先行スパン上部に突っ込んだところからは戻しているが、先行スパンに潜り込み始める場合はFOMC前の調整安入りとなる可能性が考えられる。先行スパンからの転落回避程度なら高値圏持ち合い、その後の一段高へ進みやすい。またいったん転落してもFOMCからの上昇で上抜き返せばかなり強い姿になると思うが、FOMCから転落、さらにかい離拡大となる下落発生の場合は下げもかなり厳しくなるかもしれない。

60分足の相対力指数は、15日夜から19日高値にかけての相場上昇局面で指数の高値が切り上がらない弱気逆行型となっていたが、19日深夜への下げでは40ポイント台序盤まで下げている。その後は50ポイント台を回復しているものの、再び50ポイント以下での推移に入る場合は弱気逆行からの下落期入りと考えられる。

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、9月8日安値から5日目となる15日朝安値で底を付けて強気サイクル入りしてきたが、19日夕高値を19日深夜には超えられなかったため、サイクルのピークをつけた可能性がある。19日深夜安値111.20円割れ回避の内は上昇継続余地ありとするが、111.20円割れの場合は弱気サイクル入りとして次の安値形成期となる20日の日中から22日朝にかけての間への下落が想定される。ただし、既に前回ボトムから3日を経過し、明朝にはFOMCも控えているので、FOMCから上昇、高値更新なら新たな強気サイクル入り、下落反応ならボトム形成の継続として21日の日中、22日朝にかけて下落しやすいと考える。

以上を踏まえ、当面のポイントを示す。
(1)111.20円を支持線とし、上回る内は高値更新余地ありとし、高値更新の場合は112円を目指すとみるが、FOMC前は112円到達でいったん売られやすいとみる。
(2)111.20円割れからは弱気サイクル入りとして111.00円から110.70円前後にかけての下落を想定するが、FOMC前では110.70円以下は突っ込み警戒、反発注意とみる。
(3)FOMCから一段高の場合、サプライズ度合にもよるが112.50円前後を目指す上昇を想定する。逆に下落反応が続き始める場合は110円試しと見る。その後に110円割れへと続落してゆく場合は9月8日安値からの戻り一巡、下げ再開へ進む可能性を警戒する。

※ 昨年12月天井以降、戻り高値は1月19日、3月10日、5月11日、7月11日と奇数月に付けてきた。7月11日からの下落は9月8日安値でひとまず底をつけて戻しているので、中勢レベルでは110円台を維持する内は上昇継続の可能性があり、上昇規模も5月上昇(安値から6.25円高)や7月上昇(安値から5.65円高)のレベルまで発展する可能性がある。しかし110円割れから続落し始める場合は戻り一巡、第二段階の下落へ進む可能性が高まると思う。年後半を占う上でも21日のFOMC、日銀金融政策発表後の展開が重要となってくると思われる。(了)<9:40執筆>

【当面の主な予定】

9月20日
未定  (日) 日銀金融政策決定会合(21日迄)
23:00 (米) 8月中古住宅販売件数 (7月 544万件、予想 546万件)

9月21日
03:00 (米) 連邦公開市場委員会(FOMC)公表 
03:30 (米) イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長会見
未定   (日) 日銀金融政策決定会合結果公表
未定  (SA)  南ア準備銀行(SARB)政策金利発表 (現行6.75%)
07:45 (NZ) ニュージーランド4-6月期GDP 前期比 (前期 +0.5%、予想 +0.8%)
07:45 (NZ) ニュージーランド4-6月期GDP 前年比 (前期 +2.5%、予想+2.5%)
15:30 (日) 黒田日銀総裁記者会見
18:30 (欧) プラートECB理事講演
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 (前週 28.4万件、予想 30.0万件)
21:30 (米) 9月フィラデルフィア連銀製造業指数 (8月 18.9、予想 17.0)
22:00 (米) 7月住宅価格指数 前月比 (+0.1%、予想 +0.4%)
22:30 (欧) ドラギECB総裁講演
23:00 (米) 8月景気先行指数 前月比 (7月 +0.3%、予想 +0.2%)

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