ドル円、米FRBによる早期利下げ観測の高まりを背景に上値の重い展開が継続(12/21朝)

20日(水)のドル円相場は上値の重い展開。

ドル円、米FRBによる早期利下げ観測の高まりを背景に上値の重い展開が継続(12/21朝)

ドル円、米FRBによる早期利下げ観測の高まりを背景に上値の重い展開が継続

〇ドル円、米国時間朝方にかけて安値143.26まで下落するも、143.70前後に持ち直す
〇消費者信頼感、中古住宅販売等の米指標が予想を上回る
〇ユーロドル、欧州指標の不冴えに1.09台前半まで下落
〇ドル円、転換線を下放れ、強い売りシグナルも点灯、地合い弱い
〇ファンダメンタルズも日米金利差縮小とそれに伴う円キャリートレードの解消懸念が重石
〇ドル円相場のフラッシュクラッシュ的な下落をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:142.75ー144.25

海外時間のレビュー

20日(水)のドル円相場は上値の重い展開。アジア時間朝方にかけて、高値144.10まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)前日の日銀金融政策決定会合後の急ピッチな上昇に対する反動売りや、(2)米FRBによる早期利下げ観測、(3)米金利低下に伴うドル売り圧力が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値143.26まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(4)米12月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数(結果110.7、予想104.5)の市場予想を上回る結果や、(5)米11月中古住宅販売件数(結果382万件、予想378万件)の市場予想を上回る結果、(6)米主要株価指数の堅調推移が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間12/21午前6時00分現在)では、143.70前後まで持ち直す動きとなっております。尚、昨日はフィラデルフィア連銀ハーカー総裁より「追加利上げは不要で現行水準を維持すべき」「利下げはすべきだが今すぐというわけではない」との発言が見られましたが、市場の反応は限られました。

20日(水)のユーロドル相場は上値の重い展開。アジア時間朝方にかけて、高値1.0985まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)ドイツ11月生産者物価指数(結果▲7.9%、予想▲7.5%)の市場予想を下回る結果や、(2)上記1を背景としたECBによる早期利下げ観測の再燃(欧州債利回り低下に伴うユーロ売り圧力)、(3)ユーロ圏10月建設支出(結果▲0.7%、予想+0.7%)の冴えない結果が重石となり、米国時間朝方にかけて、一時1.0934まで下落しました。

その後は、(4)ドイツ連銀ナーゲル総裁による「利下げが近いと予測している全ての投資家に対して言いたい。注意しなさい。以前にも誤算があった」との牽制発言や、(5)ユーロ圏11月消費者信頼感速報値(結果▲15.1、予想▲16.3)の良好な結果を背景に、一時1.0976まで持ち直す場面も見られましたが、上がったところでは戻り売り圧力も根強くすぐに反落。(6)欧州株の冴えない動きや、(7)欧州債利回りの急低下が重石となる中、本稿執筆時点(日本時間12/21午前6時00分現在)では、日通し安値1.0930まで値を崩す動きとなっております。尚、昨日発表されたドイツ1月GFK消費者信頼感指数(結果▲25.1、予想▲27.0)および、ユーロ圏10月経常収支(結果338億ユーロ黒字、予想312億ユーロ黒字)は共に市場予想を上回る結果となりましたが、市場の反応は限られました。

本日の見通し

ドル円はハト派な日銀金融政策イベントを経て一時144.96まで急伸するも、昨日は再び143.26まで反落する冴えない動きとなりました。日足ローソク足が主要テクニカルポイントの下側で推移していること(昨日は一目均衡表転換線を下方ブレイク)や、強い売りシグナルを示唆する「一目均衡表三役逆転」「21日移動平均線と90日移動平均線のデッドクロス」「ダウ理論の下落トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは弱いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる早期利下げ観測の高まり(来年3/20FOMCでの25bp利下げ確率が74.1%まで急上昇→米金利低下)や、(2)日銀による金融緩和の修正観測(12/19に開催された日銀金融政策決定会合および植田日銀総裁記者会見はハト派的な結果となったが、来年の早いタイミングで日銀が緩和修正に踏み切るとの思惑は残存)、(3)上記1、2を背景とした日米金融政策の方向性の違いとそれに伴う円キャリートレードの解消懸念(日米金利差縮小に伴うドル売り・円買い)など、ドル円相場の下落を連想させる材料が揃っています。

ドル円、米FRBによる早期利下げ観測の高まりを背景に上値の重い展開が継続

ここから先は、クリスマス休暇、年末・年始休暇で、日に日に市場の流動性が乏しくなることが見込まれるため、当方では引き続き、ドル円相場のフラッシュクラッシュ的な下落(流動性低下の隙を付いた大幅下落)をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は米7ー9月期GDP確報値や、米12月フィラデルフィア連銀景況指数、米新規失業保険申請件数、米11月景気先行指数、米12月カンザスシティ連銀製造業活動指数などに注目が集まります。

本日の予想レンジ:142.75ー144.25

注:ポイント要約は編集部

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