米11月消費者物価指数(CPI)予想
本日、米国11月消費者物価指数(CPI)が公表されます。コロナウィルスの影響で5月まではマイナス、6月・7月に回復しましたが、8月以降はインフレ沈静化し、10月は遂に0%まで下落しています。(下図1)。今回予想も+0.1%ですので、前月よりは小幅に回復しています。オレンジ色の移動平均線は5月までのマイナスが無くなったために上向きになっています。このまま行けば再度下落となります。また、注目のコア年率(下図2)ですが、FRBのインフレ指標であるPCEコアは10月に下向きになり、CPIと時間差なく相関していることを裏付けました。今回もCPIコアは下がっているので、予想通りになると、12月23日発表予定のPCEコアも一段と下がる見込みとなりそうです。
2020年12月10日9時現在予想
(1)米国消費者物価指数(CPI)前月比ベース推移
(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ)
(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移
(赤はFRBのインフレ目標値2%、緑より右は今回予想値)
(注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。)
尚、米国CPIと同時刻に米、新規失業保険申請件数が発表されます。予想は以下となっています。
(新規失業保険申請件数の予想)
下図はドル円の日足チャートです。7月高値以降は緩やかなドル安トレンドラインに沿って下落しています。現在はラインA(=105円25銭)から平行線に下したサポートがB(=102円60銭)にあります。
短期的には11月高値からの抵抗線C(=104円55銭)とラインD(=103円65銭)のディセンディングトライアングルを形成しています。僅か90銭のレンジになっており、直ぐにブレークしてもおかしくありません。C越えればA、D切ればBが目安になりますが、これまでの流れを見るとまだ横這いの可能性も高いままです。
今日のインフレ指標により10年債金利に影響与えて、動いてくれるのか、来週16日予定のFOMCまで続くのか、を注目しています。
(12月10日10:20 1ドル=104円26銭)
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