米感謝祭前ポジション調整の動きにも注意(11/25夕)

25日の東京市場は、ドルが底堅い。104円半ばを中心としたレンジ取引で、明確な方向性はうかがえなかった。

米感謝祭前ポジション調整の動きにも注意(11/25夕)

米感謝祭前ポジション調整の動きにも注意

〇ドル円、104円半ばを中心としたレンジ取引で明確な方向性うかがえず
〇マクロン仏大統領「第2波のピークは越えた」段階的に外出制限緩和する方針
〇中国の王外相が来日し茂木外相と会談、尖閣諸島問題は融和に程遠い状況
〇為替市場は、週末の米感謝祭を視野に入れた展開
〇本日は7-9月期GDP統計改定値や週間ベースの新規失業保険申請件数など発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは104.10-105.00

<< 東京市場の動き >>

25日の東京市場は、ドルが底堅い。104円半ばを中心としたレンジ取引で、明確な方向性はうかがえなかった。

ドル/円は寄り付いた104.40円レベルが日中安値となるなど底堅かったものの、上値も重い。日中高値は104.60円レベルで、形成レンジはわずか20ポイントほどだった。16時現在では104.50円前後で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、19日に目先高値を付けたのち、総じて冴えなかったトルコリラは反発。とくに夕方にかけて大きく上昇する展開で、対円では一時13.20円近くまで値を戻す局面も観測されていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「新型コロナ」と「中国情勢」について。
前者は、米ジョンズ・ホプキンス大学による集計結果として、新型コロナの世界死者数が140万人を突破したことが明らかに。依然として欧米諸国を中心に感染拡大が取り沙汰されるものの、マクロン仏大統領はテレビ演説を行い、「第2波のピークは越えた」としたうえで、今週末から段階的に外出制限などを緩和する方針を示していた。また、英国を構成するイングランドやスコットランドなどが、クリスマス前後の5日間に限り、コロナ拡大抑制策を緩和することで合意したと報じられたことについて、危機意識の甘さを指摘する声も。

対して後者は、中国の王外相が来日し茂木外相と会談を実施。新型コロナウイルス対策の連携を強化する方針で一致するなど、一定の成果も見られたが、反面、共同記者会見で日本側が尖閣諸島沖の中国公船の活動をめぐり、自制を求めたのに対し、王外相が真っ向から反論する場面も観測されていた。融和には程遠い状況と言える。そうしたなか、ローマ教皇が最新の著書で「ウイグルは迫害されている」と指摘したことに中国外務省が噛み付くなど、ある種の平常運転だった。

<< 欧米市場の見通し >>

為替市場は、週末の米感謝祭を視野に入れた展開となっている。ここまでは不発に終わっている感も否めないが、休場をにらんでのポジション調整の動きを警戒する向きは少なくない。材料とは別のところ、広義の需給要因などにも一応要注意。
そうしたなか、材料的に注視されているものは、引き続き新型コロナの感染拡大とワクチン開発について。後者であるワクチンについて、早ければ12月中にも一部で接種できると報じられているが、もちろん全世界にいきわたるほどの量は用意されていない。加えて前述したように、フランスなど一部の欧州諸国はクリスマスをにらみ、規制緩和に動き始めている。第3波なのか第4波なのかという、言い方はさておき、年末以降に再び感染拡大が俎上にのぼる可能性も否定出来ないだろう。また、それらとは別に、昨日終値ベースでも史上初の3万ドルを超えてきたNYダウの動きも気掛かりだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は104円台で底堅さを維持しているものの、上値も重く105円台をなかなか超えられない。チャート的には、移動平均の21日線が位置する104円半ばに絡む値動きとなっている。ごく目先的には、104円半ば±30ポイント程度のレンジをめぐる攻防が注視されており、短期的には抜けた方向に値を伸ばす展開を見込む声も聞かれていた。上方向であれば105円台回復、下方向なら103.66円の直近安値を意識した展開か。

材料的に見た場合、中長期的には「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発」、「就任確実のバイデン新大統領による米政権人事と政権運営」、「トルコ情勢」−−などが注視されている。
一方、本日の材料としては、7-9月期のGDP統計改定値や週間ベースの新規失業保険申請件数といった重要な米経済指標が発表される予定となっている。一昨日に発表された米製造業PMIが好数字となったが、昨日の消費者信頼感指数などは逆に予想を下回る内容。まだら模様となっているだけに、本日の指標は好悪どちらになるのか、注視する向きも多い。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは104.10-105.00円。昨日高値の104.76円が最初の抵抗。超えれば105円台回復も現実のものとしてみえてくる。
対するドル安・円高方向は、短期的にはこれまでの抵抗104.20円レベルがやはりサポートとして意識されている感もある。昨日もドルは近いレベルで下げ止まっていた。そんな104.15-20円をしっかり下回ると、103.66円が次のターゲット。

米感謝祭前ポジション調整の動きにも注意

ドル円日足


注:ポイント要約は編集部

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