欧州中央銀行(ECB)政策金利発表の予想
(2020年10月29日木曜日:東京時間21時45分、ラガルド総裁記者会見は22時30分)(注:欧州は10月25日標準時間に変更されましたので、前回より1時間遅い発表です。)
欧州中央銀行政策金利予想(10月29日9時00分現在)
本日のECB金融政策は全てのエコノミストが無風の金利据え置きになっています。今回の会合では追加緩和策なしで、今後のCovid-19の影響を見ながら、12月会合(10日木曜日に予定)で追加策を出すのではないかと、市場は見ている様です。
今回は注目点として、
@域内のウィルス感染拡大に伴う、最近の都市封鎖や移動制限が今後の経済に与える影響度合いについて言及あるか。あればその内容。
Aユーロ高によるインフレ圧力の低下に関して言及するか。またECBスタッフ(経済見通しは下表ご参照願います)による先行きのインフレ見通しに下方修正があるか。
BCovid-19の進展具合により、先行きのインフレ低下を想定した場合に、そのダウンサイドリスクに対応する策に関して言及あるか。
CラガルドECB総裁の記者会見で、先行き見通しの変更や、状況変化が起きた場合のECBの行動について、何かを示唆するか。
などがあげられます。
9月にユーロスタッフが作成した経済見通しの一部
(年率ベース%)
6月時見通しと大差ありませんが、2020年のGDPマイナス幅が少し減り、2021年以降はその数値をベースにしているので、少し伸率予想が下がっている程度です。
上記の予想にあたってはベースラインのシナリオを基に、以下の見方を添えています。「今後もコロナ封じ込め策は継続する必要があるが、それらは先行き不透明感と労働市場の悪化を伴い、需要と供給を引き続き圧迫すると予想される。にもかかわらず、6月のユーロシステムスタッフの予測以後、強化されてきた金融、財政、労働市場政策からの強固なサポートは、収入を維持し、医療負担に伴う経済的痛手を限られたものとするはずだ。」
(注)本文の「 」内はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(出所:ECB HPから)
下図はユーロドルの週足チャートです。現在までラインA(=1.1870)とB(=1.1720)の3角保合いでほぼ収斂の極みにきています。横サポートとしてC(=1.1910)とD(=1.1700)があります。月末控えて、今日のECB金融政策と米3Q・GDP、明日にはユーロ圏の3Q・GDPとHICPが発表され、少なくともBとAの1.1720〜1.1879レンジ、大きめに見てDとAの1.1700〜1.1870レンジからはみ出てもおかしくないと思います。横這いを想定するには全てが予想通りの数値か結果になるしかないと思います。従い、このレンジを抜けた場合に、上値はCとダブルトップの1.2011、下値はE(=1.1610)までを見ておきたいと思います。
(2020年10月29日13:30、1ユーロ=1.1754ドル、1ドル=104円45銭)
オーダー/ポジション状況
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