NZ政策金利
本日午前11時にNZ中銀から政策金利が公表されます。
市場の予想
NZ準備銀行(中銀)政策金利(オフィシャル・キャッシュレート:OCR)
現行0.25%⇒0.25%で据え置き予想(レンジなし)(9月23日7時現在の予想値)
本日の政策金利はエコノミスト全員据え置き予想になっています。前回(8月)同様に、今年3月の緩和時点で今後12ヶ月はこのレートを維持するか、必要とあれば追加緩和策を講じるとしていましたので、この据え置き予想は中銀の意向に沿ったものと思われます。
コロナウィルスは世界的に感染拡大の様相で、まだ先行きの経済不透明性は指摘してくると思われます。また、オセアニア地域の最大の貿易相手国は中国ですが、豪・NZ共々香港問題巡る軋轢が続いているのでこの辺りに関する状況含めた経済見通しも気にかかるところです。
加えて今回の注目点は
@ ユーロや豪ドル同様に、対米ドルでのNZドル高が進展しているので、為替に関するコメントには注意が必要です。特にインフレ目標達成にはNZドル高は懸念材料の1つですので、インフレに絡めてのコメントがあるか否かについて。
A 前回、巨額債券購入プログラム(LSAP)での債券購入額を1000億NZドルまで増加しましたが、今回も変更するか、あるいは据え置くか。
の2点に気を付けたいと思います。
以下は前回(8月12日)の発表要旨です。
(要旨の一部和訳)
『金融政策委員会は巨額債券購入プログラム(LSAP:Large Scale Asset Purchase programme)を1000億NZドルまで(期間は2022年6月まで)拡大することで合意した。緩和を達成するために消費者レベルの金利をより低くするためである。(購入する)適格資産は変わらず、オフィシャルキャッシュレート(OCR)は3月16日に発行したガイダンスに基づき0.25%のまま維持される。
追加金融緩和の必要性をできるだけ反映するために、委員会は追加金融政策手段のパッケージはいつでも使えるようにしておくことで合意した。そのような手段の展開はインフレと雇用の先行き見通しに掛かっている。追加手段のパッケージの中には、商業銀行の調達を手助けするためにOCRのマイナスも含まれている。海外資産の購入もオプションとして残っている。
最近数ヶ月、NZは国内でCOVID-19の拡散を阻止した。社会的制限の緩和や経済活動の回復を行っている。最近の経済指標は社会的正常化へより速い回帰や家庭から働きにでる労働者の割合が高くなり、雇用回復が5月の金融政策会合時の予想よりも早くなった。最近の消費もロックダウン時期に起きた繰り延べ需要を反映している。
しかしながら、パンデミックにより引き起こされた厳しい世界の経済混乱はまだ続いている。国内外の経済見通しに関して、著しい変化はウィルス封じ込め如何に掛かっている。このウィルスにより、NZにおいて社会的制限に戻るかの証明については不確実性が非常に高い。その様な不確実性は家計や企業消費意欲を抑えてしまう。現行の健康への不確実性により、我々のベースラインとなる経済シナリオには下方修正リスクが残っている。
国境間の制限により、移民や観光に著しい減少が続いている。そしてそれが産業や地域にでこぼこした活動見通しに繋がっている。NZ輸出の商品価格は堅調である。しかし、これはNZドル高で一部相殺されており、国内輸出業者への見返りが緩やかになっている。
(一部略)
金融政策はこの先の重要な経済支援を用意し続ける。その効果は、企業や家計への恩恵となる、商業銀行の貸し出しや借入金利の低下に表れている。顧客への貸し出し金利低下の恩恵を十分にすることで、銀行の長期的利益も残ることになる。
金融政策委員会は必要とあれば追加緩和策を用意するだろう。』
(注)NZ中銀金融政策議事要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。(出所:NZ中銀HP)
尚、NZドル米ドル相場はシカゴポジション248に記載する予定ですので、発表後の値動きを含めてお待ちください。
尚、次回の金融政策は2020年11月11日(水)に予定されています。
(9月23日8:00、1NZ=0.6629米ドル)
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