オーストラリアドル週報(2020年9月第3週)

株式市場も弱含みとなっていることから、為替市場でもリスクオンの動きがやや後退しています。

オーストラリアドル週報(2020年9月第3週)

豪ドル/円、“豪ドル強気”を維持。76円割れで終えた場合は下値リスクが点灯。

17日に発表された豪8月の失業率は6.8%と前月の7.5%から大きく改善しました。また、雇用者数も+11.1万人と市場予想の▼3.5万人を大きく上回りました。(フルタイムの雇用者数:+3.6万人、パートタイム:+7.48万人)マーケットはこれに反応して対米ドルで0.73台乗せ、対円でも76円台後半まで上昇しました。しかし、前日のFOMCでインフレターゲット達成まで長期間の金融緩和姿勢を維持するとのFRBの姿勢を再確認しましたが、現状の資産買い入れ規模が適切との判断が示されたことで、足元での追加緩和期待が後退しており、株式市場も弱含みとなっていることから、為替市場でもリスクオンの動きがやや後退しています。

チャートを見ると、日足は、8/31に付けた78.46を直近高値として上値をゆっくりと切り下げていますが、下値も6/22に付けた72.74を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しており、短期トレンドの変化は認められません。この日足の下値抵抗は76.20-30にあります。76円割れで終えた場合は、日足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなりますが、この場合でも中期トレンドが強い状態にあることから、急落にも繋がり難いと見られます。一方上値も、78円台に値を戻して上値トライの流れに戻した場合でも78〜80円には中・長期的な上値抵抗が散在しており、豪ドル急伸にも繋がり難いと見られます。日足の上値抵抗は77.10-20、77.70-80、78.00-10に、下値抵抗は76.20-30、75.50-60、75.00-10にあります。可能性がまだ低いと見ますが、74円割れで終えた場合は一段の下落リスクが生じます。21日移動平均線は77.02にあり、若干下抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。また、120日、200日線は73.34と72.88に位置しており、短期トレンドをサポートしています。

一方週足を見ると、先週足は寄せ線に近い形の陰線となり、小幅続落となりましたが下げ余力の強いものではありません。今週は下値トライの動きが先行していますが、週足ベースで見た強い抵抗が75.40-50にあり、これを割り込んで越週しない限り大幅続落にも繋がり難い状態です。一方で78円台の中期的な上値抵抗にもぶつかっており、78円超えで越週しない限り、上値余地も拡がり難い状態です。今週の週足の上値抵抗は77.70-80、78.40-50に、下値抵抗は76.00-10、75.40-50にあります。75.40以下で越週した場合はトレンドが変化して一段の下落へ。さらに74円割れで越週した場合は72円方向への新たな下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は72.27と73.09にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。

豪ドル/円、“豪ドル強気”を維持。76円割れで終えた場合は下値リスクが点灯。

9/17現在31週、62週移動平均線は72.27と73.09にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。

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