トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「大きな材料も無く15.30レベルをサポートに、15.50レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が14.88レベル、高値15.49レベルと、下値を大きく広げ15円の大台を割り込んでから大台を回復しての引けとなりました。
先週のトルコリラは週初からEUがトルコのキプロス沖天然ガス採掘に対して制裁を加える意向を示したことでトルコリラ売りが強まり、その後はドル円でも円高が進んだことが重なっての大台15円割れとなりました。また、EUの制裁示唆に加え最近のユーロ高の動きも加わって、ユーロ・トルコリラは史上最安値となっています。
金曜にはドル円がNY市場で大きく円安に動いたことに助けられての15円台回復となりましたが、トルコの天然ガス採掘については昨年から問題となっているところに、EUが具体的に制裁という方向を打ち出したことで、当面はトルコリラにとっては悪材料となります。今週も戻り売りが出やすい地合いが続くと見ています。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
赤の水平線が対円での史上最安値14.63ですが、まだやや距離はあるものの中段のドルトルコリラの動きを見ていると対ドルでは7.0の大台に乗せた後に横方向の動きとなっていますが、明らかにトルコリラ安へとシフトしてきていますので、常に安値更新を視野に入れる展開は続くと見るべきでしょう。
今週は目立った材料もありませんので、いったん安値圏での踊り場形成を考え、14.90レベルをサポートに、先週高値には届かない15.30レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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