豪ドル/円、短期トレンドは調整下げ局面入り。トレンドは強気を維持。
〇豪ドル円経済再開、景気回復への期待感先行で対ドル対円で続伸8日に76.78の年初来高値をつける
〇その後米リセッション入り、長期金利低下にドル全面安となり、対円での円高進行
〇豪ドル円は72円台半ばに下落
〇豪ドル円71.50割れで終えない限りは調整下げの範囲内、短期は強気継続
〇一方76.78が目先天井となった可能性もある
〇週足ではいったんレジスタンスライン超えるもダマシで終わった可能性、
〇71.50割れで越週した場合は下値リスクが点灯
〇ただ、今のところ中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れから抜け出しきれていない
世界経済再開の動きと景気回復への期待感が先行して、豪ドルは対ドル、対円で上値追いの流れとなり、対円では8日に76.78まで上昇して年初来高値を更新しました。しかし同日の海外市場で、全米経済研究所がアメリカのリセッション入りを宣言、さらに10日のFOMCでは政策金利の変更はなかったものの、FRBが2022年までゼロ金利を維持することを表明したことから、ドル金利が急低下してドルが全面安となる中で、独歩安にあった円にも買い戻しの動きが強まり、豪ドル/円は、12日には一時72円台半ばまで下落しました。
チャートを見ると、日足は6/8に付けた76.78を直近高値として上値を急角度で切り下げています。一方で、3/19に付けた59.91を基点として下値を切り上げる流れには変化が認められず、71.50割れで終えない限りは調整下げの範囲内となります。しかし、今回の上昇トレンドでは安値から既に16円以上の上昇を見ており、豪ドル/円の一相場である10〜12円を軽く超えています。8日に付けた76.78が目先天井となった可能性も生じており、調整下げに留まらない可能性にも注意が必要です。日足の上値抵抗は74.50-60、74.90-00に、下値抵抗は72.50-60、71.70-80にあります。21日移動平均線は72.48に、120日、200日線は71.08と72.26に位置しており、短期トレンドは“豪ドル”強気の流れを維持しています。
一方直近の週足は高値圏で引ける大陽線の出現となり、この足が2018年1月に付けた89.07を基点とするレジスタンスラインから若干上抜けた位置で越週しており、新たな上昇トレンド入りの可能性が点灯しましたが、今週は週初の76.78を高値として反落に転じており、上抜けが“ダマシ”に終わった可能性が生じています。現状は3月に付けた59.91を直近安値として下値を切り上げる流れを維持していますが、71.50割れで越週した場合は下値リスクが点灯、70円割れで越週した場合は“豪ドル弱気”に変化して一段の下落リスクが生じます。今週の週足の上値抵抗は75.00-10、76.70-80に、下値抵抗は73.00-10、71.80-90にあります。31週、62週週移動平均線は71.78と73.30にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れから抜け出しきれていません。また、72.50割れで越週した場合は“ダマシ”に終わった可能性が高くなりますが、この場合でも70円割れで越週しない限り“豪ドル弱気”に変化しません。
注:ポイント要約は編集部
豪ドル/円【週足】
オーダー/ポジション状況
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