米5月消費者物価指数(CPI)予想(2020/6/10)

2020年6月10日21時30分に発表予定です。

米5月消費者物価指数(CPI)予想(2020/6/10)

米5月消費者物価指数(CPI)予想

本日、米国5月消費者物価指数(CPI)が公表されます。3月央から顕著になったコロナウィルスの拡大により4月は全体及びコア共に前月比マイナスになりました。5月は前月比が横這いで、年率は水面上です。原油価格の大幅な反発や好調な株式を反映し、エコノミスト予想では4月に底打ちした形になっています。
もし予想より好結果になれば米金利は底固くなり、逆に予想を下回るマイナスになれば、上昇気味だった10年債金利が再び軟化する可能性があります。CPI発表後にはFOMCの政策金利公表も控えているので、CPIだけでは材料視され難いかもしれませんが、FOMC内での金利見通しとCPI結果とに整合性がない場合には金利・為替相場に影響を与えそうです。

米5月消費者物価指数(CPI)予想

2020年6月10日9時現在予想

下図(1)は前月比ベース(全体)の推移を示しています。5月が予想通りの0.0%になっても、オレンジ色の6ヶ月移動平均線は2ヶ月連続のマイナスとなります。2014年11月には5ヶ月連続のマイナス(エボラ出血熱の影響)になりましたが、それ以来のインフレ低下です。

米5月消費者物価指数(CPI)予想 2枚目の画像

(1)米国消費者物価指数(CPI)前月比ベース推移
(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ)

一方、下図は前年比ベースのCPIとPCEインフレのコア数値です。両者はある程度相関しており、前年比ベースのCPIコアは4月・5月と下がっているので、PCEコアも次回発表(6月26日予定)は一段と下がる可能性があります。FRBのインフレ目標(2%)としているPCEコア(オレンジ色)は目標インフレからさらに遠ざかる見込みになります。

米5月消費者物価指数(CPI)予想 3枚目の画像

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移
(赤はFRBのインフレ目標値2%、緑より右は今回予想値)

(注:CPIは米労働省統計局が発表し、世帯調査に基づく家計消費に関し、その購入に関わる費用の変化をみたもの。PCEは米商務省統計局が発表し、主に事業所調査に基づいての消費構造の変化をみるもので、PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広いのでFRBのインフレ指標に採用されています。)

下図はドル円の日足です。先週火曜日にラインA(=107円75銭)とE(=107円60銭)の3角保合いを上抜けてドル高地合いとなりましたが、結局3月26日の窓であるラインC(=109円60銭)を埋めただけで、9日・10日にはドルが大きく反落し、再度ラインAとEのサポートで止まっています。もし今日のCPI数値やFOMCの内容次第でNY株売りや金利軟化などがでると、このAとEをトライする可能性が高まります。そしてEを割るような事態になれば、AとB(=105円00銭)のドル安トレンドラインが復活します。逆に株買いや金利高であれば、再びドル高地合いを維持することが高まります。現状はAとEが収斂し、交差寸前ですので、日柄では煮詰まっていると思います。

米5月消費者物価指数(CPI)予想 4枚目の画像

ドル円日足(6月10日10:10 1ドル=107円75銭)

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る