ユーロドル 東京時間高値圏で横ばい後、夕刻上値広げる
〇ユーロドル夕刻急伸、一時1.1384の高値をつけた後1.1317まで下落する荒れた値動き
〇ユーロ円も124.43まで上値を拡大
〇ECBは昨晩パンデミック緊急購入プログラムの大幅拡大を発表、市場をリスクオンに踏みとどまらせる
〇テクニカルには年初来高値1.1495までレジスタンス見当たらず
〇コロナ復興策でのEUの結束とスピード感際立つ
〇今晩雇用統計では市場がリスクオンを維持できるか注目
5日の東京市場でユーロドルは高値圏での横ばい推移。日中1.13台前半から半ばにかけて底堅く推移したのち、夕刻欧州勢参入直後に急伸し、一時1.1384と3/10以来の高値をつけた後、東京時間18:00現在は1.1330まで急落する荒い値動きとなっています。
この間ドル円が堅調を維持したこともありユーロ円も124.43まで一時上伸しています。
昨晩はECB理事会終了後、予想以上のパンデミック緊急購入プログラムの購入枠拡大(市場予想2,500億ユーロから5,000億ユーロに対し6,000億ユーロ増枠)が明らかになり、ユーロドルは1.12近辺から一気に1.13台半ばに急上昇しました。27日に欧州委員会から提案された7,500億ユーロの復興基金に対し、間接的に流動性面から支える形で呼応したものとみられます。
この動きに、週末の米雇用統計を控えポジション調整に入りかねない状況であった金融市場は再びリスクオンに反応せざるを得なくなり、昨晩NYダウはプラス圏を維持しました。
テクニカルにはユーロドルは昨晩の急上昇で、やや遠めのターゲットとみられていたフィボナッチ76.4%を一気に突き抜け、ここから先は3/9に米長期金利が10年もので0.54%に低下していた、WHOのパンデミック宣言直前の水準、年初来高値1.1495以外にレジスタンスは見当たりません。
ユーロは先月半ばに独仏が復興基金設立を提案したあたりから、EUが強力な連携を見せ先手を打っての経済復興策で他の主要国に数歩先んじてる様相となってきており、その結束とスピード感は目を見張らせるものがあります。コロナ復興策に関しての欧州の相対的優位はしばらく揺るぎそうにありません。。
序盤の欧州主要株価指数は全面高。今晩21:30発表の雇用統計は、株式市場、為替双方にとってリスクオンオフのターニングポイントになりかねないという意味で波乱含みです。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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