米5月失業率関連指標(日本時間2020年6月5日21時30分発表予定)
本日は米雇用統計の数値が発表されます。前回4月数値は全般的に予想を上回りました。しかしながら、絶対値は悪かったものの、それまでの新規失業保険申請件数の異常な増加に目が慣れて、ドル円は小動きに留まりました。今回5月はコロナウィルスのある程度の抑制効果もあり、失業率は悪化するものの、NFPのマイナス幅は大幅に縮小します。また平均時給は雇用が堅調なネットでの小売りなど需要高い部門での賃上げがあり、前月に続き1.0%の高い伸びになっています。今回の発表分も前回同様に、エコノミスト予想値をベースにしてそれより上か下で判断し、発表後の相場の動き(特にNYの終値頃の水準)を見た方が良いかと思います。
(A) 結果がレンジ内で悪い方に傾いた時(特にNFPの数値が▼1000万人越えの場合)
水曜日発表のADP社民間雇用者数は従前予想の▼900万人が結果▼276万人となり、数値だけみればかなり良かったことになります。従い、現在の相場はNFPについても良くなる方に傾いているようです。
(1)ADP社とは反対の結果に先行き経済の停滞を取るか、(2)前月よりは大幅改善で悪い数値は織り込み済と取るか、です。(1)であれば、木曜日まではドル>円の順列でしたので、この持ち高調整の円買いがでるか否かです。ユーロ>ドルはそのままかユーロ買いに繋がるかとなります。(2)ですと株式・為替は経済が悪い中での織り込みですので、相場へのインパクトは少なくなりそうです。
(B)結果がレンジ内の上限側に収まるか、あるいはレンジ枠を越えて良かった時
これまでのユーロ高からのポジション調整のドル買いが出易いかと思います。この場合はユーロ円の動向が微妙です。クロス円はかなり円安ですので、ユーロドルのポジション調整幅の度合いにより、円の買い戻しになるかもしれません。また。今回大幅に改善すると6月の失業率期待の予想もでてくるので、米株には好材料になる可能性あります。
(今回発表予想)6月5日10時現在
いつもの3地域の失業率のチャートを添付します。4月のユーロ(7.3%)と日本(2.6%)はさほど悪化せず、米国とは対照的になっています。
こちらはドル円の日足チャートです。AとBの3角保合いを上抜けてから、Cをトライしている位置にいます。このCは過去2回止められた109円40銭と3月27日終値の窓空け109円58銭の2本あります。今回窓埋めまでトライすると109円60銭辺りになります。ここを向ければいよいよDの110円50銭が抵抗線として出てきます。
下値は水曜日底値108円42銭を下回ってくると一度ドル上げの調整に入り、AとBの107円20銭〜30銭がポイントになります。
(2020年6月5日14:00、1ドル=109円18銭)
オーダー/ポジション状況
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