オーストラリアドル週報(2020年6月第1週)

豪ドル/円、短期トレンドは“豪ドル強気”。中期トレンドも変化の可能性。

オーストラリアドル週報(2020年6月第1週)

豪ドル/円、短期トレンドは“豪ドル強気”。中期トレンドも変化の可能性。

〇6/2RBAは市場予想通り政策金利据え置き、声明文では世界経済の回復が当初の予想よりも早まると予想
〇1-3月期のGDPは事前予想通り▼0.3%となり9年ぶりのマイナス成長
〇豪ドル円はコロナ前の水準に戻し、年初来高値76.32に迫る勢い
〇日足は21日120日200日移動平均線全てを一気に抜き去って72円のせから上昇加速非常に強気の状態
〇週足は、2週連続陽線引けこのまま75.20超えで越週した場合中期トレンドも“豪ドル強気”に変化
〇73円割れで越週した場合“ダマシ”に終わる可能性、ただし70円割れで越週しない限り“弱気”に変化せず

6/2、豪州準備銀行(RBA)は市場予想の通り政策金利(キャッシュレート)を0.25%に据え置きました。声明文に特筆すべき点はありませんでしたが、全世界でこの1ヵ月間でコロナウィルス感染の発症率が急速に低下しており、制限の解除も進む中で財政拡大効果と金融緩和政策に支えられて世界経済の回復が当初の予想よりも早まると予想しています。また6/3に発表された1-3月期のGDPは事前予想通り▼0.3%となり9年ぶりのマイナス成長となりました。同日の5月の国内自動車販売も前月比▼35.3%、6/4に発表された4月の小売売上高も▼17.7%と大幅に悪化しました。3月の買いだめ需要の反動が大きいとされていますが、統計開始以来最大の落ち込みとなっています。これらの結果は為替市場に影響はありませんでしたが、3日のGDP発表前に75.76まで上昇していた豪ドル/円は、4日現在75円台前半に小反落しています。豪ドル/円は、既にコロナ前の水準に戻しており、年初来高値である76.32に迫っています。

チャートを見ると、日足は3/19に付けた59.91を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しています。70円台に実体を乗せたところから、新たな上昇トレンドに入っており、72円台乗せから上昇が加速しています。短期トレンドは非常に強い状態を維持していますが、3月の60円割れから既に16円近い上昇を見ており、ここからの上値追いにも限りがあると見られます。日足の上値抵抗は76.10-20、76.40-50に、下値抵抗は74.60-70、74.00-10、73.30-40にあります。また、21日、120日、200日移動平均線は、70.73、71.10、72.16に位置しており、全てを一気に抜き去って、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。

一方直近の週足は、2週連続陽線引けとなり、先週初から新たな上昇トレンド入りした流れにあります。今週は寄り付きから上値トライの動きが強まっており、大陽線で越週する可能性が高くなっています。また、今週足が2018年1月に付けた89.07を戻り高値として上値を切り下げて来た流れからも上抜け始めており、このまま75.20超えで越週した場合は中期トレンドも“豪ドル強気”に変化します。週足の上値抵抗は76.40-50、78.00-10に下値抵抗は74.00-10、73.30-40にあります。31週、62週移動平均線は71.80と73.39にあり、中期トレンドも“豪ドル強気”の流れに入っています。但し、73円割れで越週した場合は“ダマシ”に終わった可能性が生じますが、この場合でも70円割れで越週しない限り“弱気”に変化しません。

豪ドル/円、短期トレンドは“豪ドル強気”。中期トレンドも変化の可能性。

豪ドル/円【週足】:6/3現在31週移動平均線は71.80に、62週線は73.39にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の可能性が点灯中。)


注:ポイント要約は編集部

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