オーストラリアの2020年第1四半期GDP
本日(3日)発表された2020年第1四半期GDPは、ほぼ予想通りの結果となりました。GDPは相場の材料とはならず、ここ数日の豪ドル上げに対する調整売り材料になっている様です。
前期比伸び率…▼0.3%(予想▼0.4%) 4Qは当初の+0.5%から修正なし
前年比伸び率…+1.4%(予想+1.4%) 4Qは当初の+2.2%から修正なし
豪州統計局のコメントでは2009年9月末期以来の最も低い成長だったとしています。要因はコロナウィルスの感染始めにより世界金融危機の真っ只中にいるとしています。
以下は豪州統計局作成の資料です。
(1)項目別1Q・GDPへの貢献度(前期比ベース)
上から、政府支出、家計消費、民間投資、公共投資、在庫の変化、輸出、輸入、GDPの順になっています。貢献しているのは、財政と輸入で、少なくとも第1四半期までは内需が強かったことになります。
(2)家計最終消費支出(Household final consumption expenditure)
棒グラフ(緑):四半期推移で▼1.1%、折れ線グラフ(黒):年間推移で▼0.2%
2009年3月末期以降で最も低い数値となり、消費が落ち込んでいます。
豪ドル/米ドルの相場は、昨日のコメント時までギリギリ抵抗線の手前で留まっていましたが、2日の終値で完全に上抜けました。週足ですので、今週金曜日のNY終値で0.6840米ドル以上を維持できるか否かになります。
下図は6月2日までの日足チャートです。現在はラインA(=0.6590)〜B(=0.6950)乃至C(=0.7020)の短期豪ドル高トレンドを形成し、現在のスポットはその上限に絡むところまできました。今日の高値は0.6983までありましたので、BとCの間をトライして現在調整しています。Cの水準は丁度昨年12月末高値の0.7032(チャート左端)とほぼ顔を合わせています。もしCを越えることになれば、0.7080、0.7200に次の抵抗線が控えています。
逆に3月中旬からの豪ドル高もそろそろ天井圏にきている可能性もあります。今日の寄値が0.6896付近ですので、もしこれ以下で終わると、調整入りとなりそうです。目先は昨日の寄値0.6797付近のサポート、次いでDの0.6635かAの0.6590になります。万一Aを割るようだと短期の豪ドル上げは終了し、E(=0.6390)付近までの下押しになります。
週足の抵抗線を上抜けたことで、昨日のシカゴ締日のポジション残高がどの様になったのか興味深くなります。
(6月3日13:30、1豪ドル=0.6939米ドル)
オーダー/ポジション状況
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