トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、トルコリラは4月のドルトルコリラ防衛ラインと対円でのテクニカルな動きを考え「15.25レベルをサポートに15.75レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が15.48レベル、高値が15.91レベルと、予想よりも強い値動きを見せた一週間となりました。
先週のトルコリラは、週初はドル円が円安となる一方でドルトルコリラでのトルコリラ買いの動きからトルコリラ円は買いが先行してのスタートを切りました。この動きは前週からのトルコリラ買い戻しが続いたことと、21日のトルコ中銀の金融政策決定会合を前にしたポジション調整が加わったと考えられます。
トルコ中銀はコンセンサス通りに0.5%の利下げを行い8.25%としましたが、この利下げ自体は市場にほとんど影響を与えませんでした。しかし、ドルトルコリラが5月7日のトルコリラ安値から、ちょうど4月にトルコリラを防衛した水準(チャート内、中段のピンクの水平線)に戻してきたことで、いったん動きが止まったという印象です。
今週は経済指標の発表もありますが、注目されるのは金曜の1〜3月期GDP程度で、それよりも米中対立懸念が全人代の決議で決定的なものとなるかどうかの方が新興国通貨への影響は大きそうです。トルコリラの場合、以前の防衛ラインに戻したことも調整が入りやすい流れを作ると考えられます。
テクニカルにも見てみましょう。4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。特に中段のピンクの水平線に注目です。
こうして見ると対ドルの動きが止まったことで対円の動きが鈍くなったことがよくわかります。今週はここ半月の上げに対する調整が入りやすいと見て、15.50レベルをサポートに、15.90レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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