シカゴポジション(CME)231
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年5月19日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
NZドルポジションは豪ドルとは違い、持ち高調整をしました。ネットショートの枚数は前週と変わらないものの、総枚数では2,400枚ものポジション縮小になっています。内訳はロング1,200枚減、ショート1,200枚減です。チャートを見ると、締日までは前回同様に赤いトレンドライン下限が抵抗線になって上値を止められています。その上値は0.6090米ドル付近で、現在のスポットは0.6100米ドル絡みですので、このラインに沿って動いている感じです。もしこのレンジ内に回帰する動きになると、オセアニア通貨は中長期ではまだ弱いながらも短期は戻り高狙いが可能になりそうです。もし豪ドルが0.6620米ドルを越えてくれば、NZドルも連れ高になる可能性が高いと思います。
実際の相場は、依然として0.6030〜0.6895米ドルの大きなNZドル安トレンドラインを形成しています。過去9週間はこのレンジ下限を挟んで上下を繰り返しているので、9週間では0.5935〜0.6210米ドルレンジの短期NZドル高トレンドを形成しています。
0.5935米ドルの切り上がりラインと0.6030米ドルからの切り下がりラインがあと6〜7週間後に0.6000〜10で交差します。もしこの間に0.6030以上で推移していくと完全にレンジ内への移行となり、NZドルは短期ではかなり先高観が強くなりそうです。従いまして、当面は0.6030米ドルのサポートを見て、切れれば0.5935米ドルまでの下押し、前者がサポートされた場合は0.6210米ドル方向を見ていくことになります。
この流れの中でシカゴ筋が現在のNZドルショートを減らしてくれば、相場の転換になり得ますし、売り上がればその時点でもNZドル先安観は根強くなっていると思います。
1NZドル=0.6100米ドル、5月25日14:10)
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