上下の抵抗抜けず、66.50超えの越週で一段の上昇。63.50割れの越週で一段の下落へ。
〇1Q小売売上高の大幅悪化を受けNZ円65.50近辺までじり安
〇NZがウィルス感染封じ込めに成功していること等からNZDは堅調推移
〇ただ、米中関係の緊張により上値は重い
〇日足は64-66の上下動、66.50越え63.50割れ越週で流れ変わるか
〇中期トレンドNZ円弱気の流れは変わらず
22日に発表されたNZ1-3月期の小売売上高(季節・物価調整済み数量ベース)は前期比▼0.7%となり、8年ぶりの大幅なマイナスとなりました。これを受けて65.90近辺で推移していたNZ/円はじり安の展開となり、13時現在65.50近辺まで値を下げています。為替市場ではNZがウィルス感染封じ込めに成功していることや、欧米についても経済再開へ向けて段階的に制限を解除していることから、期待先行の動きが強まっており、NZドルも対米ドル、対円で堅調な動きが続いています。一方で、足元では米中関係の悪化が懸念されており、さらなる上値追いにも限りがあると見られます。
チャートを見ると、日足は3/19に付けた59.51で一旦底打ち、反転の流れに入っていますが、66円台の抵抗には何度かぶつかっており、64〜66円のレンジ内で上下動を繰り返す流れを変えていません。但し、66円台に実体を置く流れが定着するか、66.50超えで越週すれば66〜68円ゾーンでの新たなレンジ内で上値を追う動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は66.00-10、66.50-60に、下値抵抗は65.00-10、64.00-10にあります。64円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、63.50割れで越週した場合は短期トレンドが変化して一段のNZ下落に繋がり易くなります。21日移動平均線は64.88にあり、下値をサポートしていますが、120日、200日線は68.30と68.47に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は前週の陽線を切り崩して安値圏で引ける陰線が出ています。単体では下値リスクの高いものですが、今週は63.50-60の下値抵抗を守り切って反転、上昇に転じています。日足は66円台乗せを見る場面もありましたが、週足はレンジ内の動きから抜け出しておらず、66.50超えで越週するまでは下値リスクにも注意が必要です。また、可能性がまだ低い状態にありますが63.50割れで越週した場合はトレンドが変化して下値余地が一段と拡がる可能性が生じます。今週の週足の上値抵抗は66.00-10、66.50-60に、下値抵抗は64.00-10、63.50-60にあります。31週、62週移動平均線は68.53と69.84に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
NZドル/円【週足】:(5/21現在31週、62週移動平均線は68.53と69.84にあり、中期トレンドは“NZ弱気の流れ”にある。)
注:ポイント要約は編集部
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