オーストラリアドル週報(2020年5月第4週)

豪ドル/円、短期トレンドは“豪ドル強気”を維持。中期トレンドは“豪ドル弱気”変わらず。

オーストラリアドル週報(2020年5月第4週)

短期トレンドは“豪ドル強気”を維持。中期トレンドは“豪ドル弱気”変わらず。

〇オセアニアの経済再開期待強くA$円は70円台を回復して堅調推移
〇為替市場全般は米経済の早期回復期待と米中関係悪化に一喜一憂
〇日足が終値で70円を維持しているうちは豪ドル円強気維持
〇週足は75.50超えで越週しない限り強気転換せず中長期は弱気を維持

ウィルス感染発症率が世界的に減少傾向にあることや、抗ウィルス薬の開発、治験、認可が進んでおり、経済再開への期待が先行する中で、早期に感染封じ込めに成功しているオーストラリアはNZとともに経済再開への期待が強く、豪ドル円も早々に70円台を回復して、堅調に推移しています。為替市場はアメリカ経済の早期再開への期待がある一方で、足元で顕在化している米中関係の悪化を材料に一喜一憂する展開となっています。

チャートを見ると、日足は3/19に付けた59.91を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しています。また、70円台に実体を乗せて上値トライの動きが継続しており、70円割れで終えない限り、下値余地もまだ拡がり難い状態です。短期トレンドは引き続き強い状態を維持していますが、70円割れで終えた場合は下値リスクがやや高くなります。日足の上値抵抗は71.20-30、71.80-90に、下値抵抗は70.00-10、68.90-00にありますが、全て下抜けて終えた場合は短期トレンドが変化して下値余地が68.00前後まで拡がり易くなります。21日移動平均線は69.35にあり、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持していますが、120日、200日線は71.28と72.14に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れを変えていません。

一方直近の週足は、小陰線で終えましたが、下値を切り上げる流れを維持しており、調整的な押しに留まっています。今週は再び上値トライの動きに転じており、短期トレンドは強い状態を維持していますが、70.60-70の週足の上値抵抗を実体ベースでは上抜けきれていません。71円台で越週した場合は1月に付けた76.25を基点とするレジスタンスラインから頭一つ上抜けて、上値余地がもう一段拡がる可能性が生じますが、中期トレンドが強いわけではないので豪ドル急伸にも繋がり難いでしょう。中期トレンドは75.50超えで越週しない限り、“豪ドル強気”に変化しません。週足の上値抵抗は70.60-70、71.80-90、72.40-50に、下値抵抗は69.90-00、68.90-00にあります。31週、62週移動平均線は71.86と73.54に位置しており、中・長期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化が認められません。

短期トレンドは“豪ドル強気”を維持。中期トレンドは“豪ドル弱気”変わらず。

豪ドル/円【週足】:5/21現在31週移動平均線は71.86に、62週線は73.54にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにある。)

注:ポイント要約は編集部

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