ランド円ショートコメント
〇先週のランド円はコロナ拡大鈍化と米中関係悪化を睨んでもみあい
〇今週は0.5%利下げがコンセンサスの5/21南ア中銀会合が最大のイベント
〇コンセンサス通りの場合あまり材料とならず今週ももみあい継続か
〇今週はサポート5.65レベル、レジスタンス5.90レベルにおいてみる
注:ポイント要約は編集部
まず、先週の振り返りですが、悪材料は残るものの下抜けに失敗したこともあって「5.65レベルをサポートに、先々週高値に近い5.95レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が5.70レベル、高値が5.91レベルと、予想レンジよりも若干狭い値幅でのもみあいに終始した一週間となりました。
先週のランドは南アフリカ国内の新型コロナウイルス感染者の拡大ペースが弱まってきたことは好材料、いっぽうで米国がファーウェイに対して禁輸強化をするといった米中間の対立は最大の貿易相手の問題として悪材料となりました。しかし、新型コロナ感染者のペースは世界的に落ち着いてきていますし、米中対立も一時期のウイルス発生源調査が上がってきたころに比べれば落ち着いているとも言え、相場的にはどちらもあまり材料視されなかったということになります。
今週は南ア関連の経済指標発表が多いのですが、その中でも21日の南ア中銀会合が最大のイベントとなります。現状の4.25%から0.5%の利下げを行い政策金利を3.75%にするというのがコンセンサスですが、コロナ前から低調だった南ア経済にコロナ問題が更に打撃を加えたことを考えると、予想通りの結果となる可能性が高いでしょうし、それによって金利差縮小によるランド売りが入るかというと、短期的にはあまり影響が無いように思えます。
テクニカルにも見てみましょう。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
最近のランドは多少の変動はあるものの、ドル円とドルランドがドルに対して比較的に通った動きをしていることもあって横方向へのもみあいが続いています。下は5.65水準で買われていますし、上は5.90水準で売られています。この値幅でも十分に狭いのですが、今週もレンジを抜けだすような材料も見当たりません。
イベントはあるものの引き続きレンジ相場を継続すると考え、今週は5.65レベルをサポートに、5.90レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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