NZ中銀の金融政策結果
本日、NZ中銀はオフィシャルキャッシュレートを現行の0.25%で据え置き(市場の予想通り)の決定をしましたが、債券購入枠を拡大し量的緩和を行いました。
以下はNZ中銀金融政策記者発表のプレスリリースです。
金融政策委員会は、巨額債券購入プログラム(LSAP:Large Scale Asset Purchase programme)を現行の上限330億NZドルから600億NZドルまで大きく拡大することで合意した。LSAPプログラムはNZドル国債、地方自治体資金調達機関債、そして現在のインフレ連動NZ国債を含んでいる。
コロナウィルスの突発発生に起因した世界経済の混乱は、NZ及び海外共に、一層低い成長・雇用・インフレを持続させていくことが予想される。たとえ、NZが自国だけで病原菌の拡大を阻止したとしても、減速する世界活動により、多くのNZ輸出品の需要減退を意味する。
金融政策委員会は雇用とインフレ目標達成を委ねられている。この環境下では主要な経済支援が、増加する財政支出を通して、適切に用意されることである。金融政策は予見できる先々に向け、低金利を通じ重要な支援を用意し続けることである。
経済的リスクの傾きは下方のままである。LSAPプログラムの拡大は即座に借入コストを低減させ続ける目的をもっている。これはより少額の刺激策を講じるよりは好ましい。
我々は卸売段階での借入コスト低下が小売段階の顧客を通して浸透し、小売金利の低下になると予測している。それはLSAPプログラムの効果を即座に最大化するため、銀行部門における最高水準の長期金利を維持することになる。
オフィシャルキャッシュレート(OCR)は3月16日に導入した0.25%で据え置いた。金融政策委員会はもし将来必要とあれば追加の政策手段を使う準備がある。これは一段のOCRの下げを含め、LSAPプログラムに対し他のタイプへの資産を導入したり、銀行に対する固定期間ローンを用意することなどを含んでいる。委員会の決定は中銀の任務に基づいたものであり、代替的金融政策手段を使うことに関しては原則に基づいた我々の決定である。
(注)NZ中銀金融政策のプレスリリースは一部を和訳したものであり、詳細は金融政策のプレスリリース本文をお読みください。(出所:NZ中銀HP)
NZドル米ドル相場は、金融政策発表前に0.6080〜85米ドル付近で推移していましたが、資産購入額の大幅な枠拡大と、将来の具体的緩和策などを含めた追加策の用意などにより、NZドルは約100ピップス急落しています。今現在は心理的サポートである大台の0.60と日足のNZドル上げサポートライン0.5990〜0.60米ドルで止まっていますが、もしここを切れれば3月下旬からのNZドル高トレンドが終了する可能性が高くなっています。
また、今週末終値で、重要ポイントである0.6040米ドルも下抜けそうです。もし0.5990米ドルを切れた場合は0.5920、0.5850〜60米ドルにサポートが控えています。そして金曜日に0.6040を回復できるかになります。
上値は0.6040と0.6100〜10米ドルが抵抗線になっています。
(5月13日13:30、1NZドル=0.6003米ドル)
次回のNZの金融政策は2020年6月24日(水曜日)に予定されています。
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:川合 美智子
2020.05.15
ニュージーランドドル週報(2020年5月第3週)
NZ/円、強い上値抵抗にぶつかった状態。下値リスクに注意。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:橋本 光正
2020.05.12
NZ準備銀行(中銀)政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)(2020/5/12)
2020年5月13日11時に公表予定に予定です。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。