米4月雇用統計の予想
本日は米雇用統計の数値が発表されます。前回3月数値は全般的に予想を下回りました。今回4月はコロナウィルスの影響が本格化しますので、史上最悪の数値予想になっています。前回同様に平時の傾向をベースに判断する訳にはいきませんので、エコノミスト予想値をベースにしてそれより上か下で判断し、発表後の相場の動きを見た方が良いかと思います。
今回の各項目の予想レンジはかなり想像を絶する数値になっています。
(今回発表予想)5月7日9時現在
(A)結果がレンジ内で悪い方に傾いた時、
(1)これまでの同様に各相場が織り込み済と捉えるか、(2)一層の先行き不安を裏付けて悲観的に捉えるかになりそうです。(1)であれば、ここまでかなりの悪材料が出たので、今後数ヶ月間の傾向待ち(先行き期待は改善)になりそうです。(2)ですと株式・為替は再度大荒れの可能性が出てきそうです。
(B)結果がレンジ内の軽傷側に収まるか、レンジ枠を越えて良かった時、
やれやれの買い戻し(株やドル)が出る可能性あります。但し、歴史的に最悪の数値である限り、一時的現象ではないので上値も限定されそうです。
1)失業率
3月の失業率は予想を上回る4.4%の悪化となりました。レンジ上限も5.6%でしたので、相場は想定通りと受け止め、あまり動きませんでした。しかしながら4月予想の中間値は16.0%で、しかもレンジは11.6〜22.0%ですので、20%を越えた場合に上記(A)の(2)の可能性もありそうです。因みに、失業率20%は失業者を労働力人口(失業者+就業者の合計)で割ったもので、労働力人口5人に1人が失業になります。
いつもの3地域の失業率のチャートを添付します。イメージとしてこの位の悪化になります。欧州と日本の3月はまだ大きな影響が出ていませんが、同じ様な推移を辿る可能性があります。
2)非農業部門雇用者数(NFP)
NFPは米労働省労働統計局が発表する数値で、非農業部門に属する事業所の給与払い帳簿をベースに集計されたもので、対象事業所は約40万社と言われていています。調査対象は発表当月12日を規準日として、12日を含む週の雇用状況を調査したもので、この対象期間の金曜日から約3週後に発表されます。そして、最初の暫定値とその後2回の改定値が発表されます。
4月のNFP予想中間値は▼2,200万人で、非常に大きな数値になっていますが、失業率ほどのインパクトは無いと思います。既に新規失業保険申請件数や5月6日発表のADP社民間雇用者数が▼2,023万人(予想▼2,100万人)となったことで、悪化を受け止め易いと思います。レンジ下限の▼3,000万人が出た場合に相場への影響が出るかくらいの数値と思います。今回は失業率の方が注目されると見ています。尚、いつものADP社との1年間比較のチャートは割愛させて頂きます。
3)平均時給
3月平均時給は予想を上回る+0.4%になりました。コロナウィルスの特殊時期にあたるので、少なくなった雇用者の時給アップはあり得ますので、今回はあまり材料視されないと思います。但し、結果がマイナスとなった場合、個人消費は一段の悪化が予想されます。
下記はドル円の月足チャートです。乱高下の可能性もありますので、上下のポイントを確認したいと思います。
現状はラインA(=111円60銭)とB(=106円00銭)の3角保合いの収斂を続けています。既に3月のザラ場でBを切っていますが、ヒゲだけなのでレンジ内に戻された後は約2ヶ月揉み合っています。現状のスポットはBラインのギリギリまできています。もし切れるとCの104円70銭にサポートありますが、むしろ新たにAとD(=101円00銭)のドル安トレンドラインの形成になりそうです。
上値はAを越えた場合にEの114円50銭が控えています。
ドル円月足
オーダー/ポジション状況
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