豪ドル/円、反転、上昇へ。大幅続伸には繋がらない可能性。中期は“弱気”。
6日に発表されたオーストラリアの12月の小売売上高は▼0.5%と事前予想の▼0.2%を下回りました。大規模な森林火災で消費意欲が削がれたことも要因とされています。これに対する市場の反応は鈍く、むしろ新型肺炎ウィルス拡大による景気後退懸念に対し、中国人民銀行が潤沢な資金を供給して過度な警戒感を後退させたこと、治療に効果的な発見をしたとの一部報道や、好調な米経済指標などを材料に、株式市場が下落前の高値圏に回復、為替相場もドル全面高の流れとなり、豪ドル/円は74円台を回復しています。しかし、ウィルス拡大鎮静化にはなお時間を要すると見られ、中国経済やサプライチェーンへの影響からも目が離せません。
チャートを見ると、日足は2/3に付けた72.42を直近安値として反転、上昇の流れに転じましたが、1/16に付けた76.25を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けきれていません。この日足の上値抵抗は74.50-60にあります。また、これを上抜けた場合でも、75.90-00に一段と強い抵抗が控えおり、76円台に実体を戻すまでは下値リスクを残します。一方下値は、72.00±10銭に日足、週足ベースで見た強い下値抵抗が控えており、これを下抜けて終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。21日移動平均線は74.67にあり、これを上抜けきれておらず、下値リスクを残しています。また、120日、200日移動平均線は74.04と74.44に位置しており、これらを上抜けきれていない状態です。
一方直近の週足は、安値圏で引ける陰線引けとなりましたが、今週は中国が大規模な資金供給を実施したことを好感して反発に転じており、6日現在では、前週の下げ幅を取り返した格好となっています。一方で、昨年8月に付けた69.97を基点として下値を切り上げて来たサポートラインからは下抜けた位置で終えており、この週足の上値抵抗が76.10-20にあることから、これをしっかり上抜けて越週するまでは下値リスクにより警戒が必要です。下値は71.80-72.00に週足の抵抗がありますが、これを割り込んで越週した場合は70円方向への一段の下落リスクが生じます。今週の週足の上値抵抗は74.30-40、76.10-20に、下値抵抗は71.80-72.00にあります。31週移動平均線は74.00にあり、若干上抜けた位置で推移していますが、“ダマシ”の範囲内です。また、62週線は75.95に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。
豪ドル/円【週足】:2/5現在31週移動平均線は74.00にあり、若干上抜けたが、“ダマシ”の範囲内にある。また62週線は75.95にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化ない)
オーダー/ポジション状況
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