トルコリラ円見通し 12月20日未明から下げ渋るが底割れへの余裕乏しい(19/12/25)

今週も23日午後高値18.44円、24日午後高値18.41円と戻り高値が切り下がってきており、12月20日未明安値に対する余裕が乏しくなっている。

トルコリラ円見通し 12月20日未明から下げ渋るが底割れへの余裕乏しい(19/12/25)

【概況】

トルコリラ円は10月後半からの持ち合い下限であった11月15日未明安値18.77円を12月7日未明に割り込んで持ち合い下放れとなり12月10日安値18.64円から12月13日夜高値18.95円までいったん戻したものの12月13日から12月20日まで5日連続の日足陰線で一段安となり、12月20日未明には対ドルでのリラ安と円高が重なったために18.33円まで安値を切り下げた。

12月20日未明安値の後は大幅下落に対する突っ込み警戒感とドル円の持ち直しで12月20日夜には18.48円まで戻したが反騰入りには至らずに今週も23日午後高値18.44円、24日午後高値18.41円と戻り高値が切り下がってきており、12月20日未明安値に対する余裕が乏しくなっている。

12月24日はクリスマスイブで手掛かりに欠け、25日も欧米市場が休場で国内の為替市場も早終いとなるため、突発的な事件や要人発言等がなければ動意の薄い展開に止まりそうだが、戻り高値が切り下がり気味で底割れに余裕が乏しい状況のため、クリスマス休暇明けの一段安を警戒して早めに売り仕掛けられる場合は12月20日安値割れから一段安開始となる可能性もあると注意したい。

【対ドルでのリラ安基調は継続】

ドル円は12月13日から109.70円前後を抵抗とし、109円台序盤を支持線としたやや右肩下がりのボックス型持ち合いにあり、23日からはその中間水準でほぼ横ばいの動きに止まっているため、トルコリラ円へ影響をあまり与えていないが、ドル/トルコリラでのドル高リラ安基調は継続している。
ドル/トルコリラは12月13日から12月19日まで5日連続の日足陽線でドル高リラ安が進行し、今年10月15日高値を突破して5月以来の高値水準となった。12月23日は高値を5.9513リラまで切り上げ、24日も5.9516リラまでわずかに高値を更新している。

10月15日の高値を超えたことにより、チャート上の上値目処は5月9日高値6.2465リラまで切り上がってゆく可能性もあり、高値更新によりテクニカル面でのドル高リラ安継続を狙った投機的な買いを呼び込む可能性も考えられる。このためドル円が動意の薄い展開でもドル高リラ安進行でトルコリラ円が一段安へ進む可能性もあると注意したい。

【トルコリラ円の年末年始安傾向】

2013年末は11月25日に戻り高値をつけてから2014年1月27日へ一段安している。
2014年末は12月5日へ戻り高値をつけてから下落に転じ、そのまま4月27日へ下落基調が続いた。2015年末は11月2日に戻り高値をつけてから下落期に入りそのまま丸1年間下落した。
2017年末は11月28日安値から2018年1月5日まで戻したがそこから大幅下落に入り、8月の通貨危機的暴落へ進んでいる。
2018年末は11月29日高値から2019年1月3日へ急落している。

この様に、11月から12月までに戻り高値をつけて下落に転じるケースがここ数年続いている。現状も10月末からの持ち合いから転落し始めており、10月30日高値と12月2日高値を持ち合い中のダブルトップとして年末の下落期に入っている可能性があると注意する。

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

【60分足一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円60分足

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、12月20日未明安値で直近のサイクルボトムをつけ、その後は新たな底割れに至っていないものの20日夜高値からジリ安推移のため、20日夜高値を直近のサイクルトップとした弱気サイクル入りと仮定する。ボトム形成期は25日から27日朝にかけての間と想定されるので、既にボトムをつけての反発注意期に入っているが、24日午後高値18.41円を超えない内は一段安余地ありとみる。24日午後高値超えからはいったん強気サイクル入りと仮定して25日午後から27日夜にかけての間への上昇と20日夜高値試しを想定する。

60分足の一目均衡表では12月20日夜への反発で遅行スパンが一旦好転したものの23日夜に再び悪化し、その後は実線と交錯している。また先行スパンを上抜き返せない状況は続いている。このため先行スパンを上抜き返せない内は遅行スパン悪化からの安値試し優先とし、先行スパンを上抜くところからは20日未明安値と直近の安値をダブルボトムとして反騰入りする可能性があるとみて遅行スパン好転中の高値試し優先とする。

60分足の相対力指数は50ポイントを中心に前後15ポイント程度の幅での推移が続いている。65ポイント超えへ上昇する場合は反騰開始の可能性ありとするが、35ポイント割れからは一段安入りを疑う。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、12月20日未明安値18.33円を下値支持線、12月24日午後高値18.41円を上値抵抗線とみておく。
(2)24日午後高値を下回る内は下向きとし、20日未明安値割れからは18.20円前後への下落を想定する。18.20円以下は反発注意とみるが、18.40円以下での推移なら26日以降も安値試しを続けやすいとみる。
(3)12月24日午後高値を上抜く場合は一旦強気サイクル入りとみて20日夜高値18.48円試しを想定する。20日夜高値を超えずに18.40円割れへ失速する場合は下げ再開とみるが、20日夜高値を超えた後も18.40円以上での推移なら18.55円前後へ上値目処を引き上げる。

【当面の主な経済指標等の予定】

12月26日
16:00 12月景況感 (11月 102.00)
16:00 12月設備稼働率 (11月 77.2%)
12月30日
16:00 12月経済信頼感 (11月 91.3)
12月31日
16:00 11月貿易収支(10月 -18.1億ドル)

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