ユーロドル欧州時間に入って急落。ECB理事会前のポジション調整か
11日の東京市場でユーロドルは横ばい後に急落。日中は本日1.1062レベルまで低下しつつある21日移動平均線を試す動きもありましたが、基本的には1.1050挟みの小動きが継続しました。しかし夕刻欧州勢参入後はユーロ売りが優勢となり、一時1.1023まで急落した後東京時間18:00現在は1.1025レベルでの取引です。
夕刻の下落には特段の材料は見当たりませんが、ECB理事会を明日に控え再びECBが大規模金融緩和策をとるのではないかとの見方に再び焦点が当たっています。
明日のECB理事会では、景気下振れリスクに対応した一部政策金利の引き下げ等による緩和パッケージが示されるものと予想されており、ユーロの上値を重くしていますが、内容が不十分なものであれば再度ユーロ買いとなる可能性もあり、ふたを開けてみるまではわからない状況。
つい先週までは連日年初来安値を更新していたユーロドルですが、英議会でのボリス・ジョンソン首相のユーロ強行離脱への思惑が、議会のEU離脱延期法案可決や総選挙の否決で打ち砕かれた過程で、先週後半に大きく値を戻してきました。しかし今週に入り21日線に頭を抑えられる形で上値を切り下げる動きとなっています。
基本的には明日のECB理事会までユーロ要因では大きな動きはないものと思われますが、ここまでのユーロドルの上げを演出したEU離脱延期法案は、EUへの延期提案を義務付けているものにすぎません。EUがそれに応じない可能性も低くはないことを考えれば、イベント前に「適正水準」までポジション調整のユーロ売りが進むことも想定されます。その際にサポートとして考えられるのは9/3の年初来安値1.0926から1.1084までの短期的な上昇の半値戻し1.1005。この水準は一目均衡表の転換線1.1100とも近くこの辺りがまずはサポートしそうです。1.1000を下抜けた場合には61.8%戻しの1.0987あたりまではありそうです。
また、今晩は米国で8月のPPIの発表が予定されていますが、来週のFOMCでの判断に影響のある指標の一つでもありドルの売買材料として波乱含みです。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
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