欧州中央銀行政策金利予想
(9月11日13時00分現在)
上記に加えて、新規に債券購入を向こう1年間で上限450億ユーロ設定し、今回発表すると予想されています。
明日、ECBは政策金利を公表しますが、市場では既に1ヶ月以上も前から今回の理事会で大幅な金融緩和の実施を見込んでいます。
政策金利自体の変更は予想されていませんが、各種金利の中で、特に中銀への預金金利が注目され、今回予想は▼0.1%の引き下げ(現行の▼0.4%⇒▼0.5%)になっていますが、2019年4Qには予想平均▼0.6%(レンジ▼0.4〜▼0.8%)の下げを見込み、緩和スタンスは今回の会合限定ではないと見ています。
また、マイナス金利の深堀りにより一段と銀行収益の悪化が見込まれるので、預金水準により段差を付けるなどの意見もあるようです。ECBの議事要旨とドラギ総裁の記者会見が注目されます。
尚、前回2019年7月25日金融政策後のECBドラギ総裁記者会見要旨の一部抜粋を添付します。
@ 我々の定期的な経済分析に基づき、ECBの主要金利は据え置きを決定した。少なくともこれらの金利を2020年上半期まで、あるいは我々の中期インフレ目標に向けて継続的に下支えし、確認できるまで、現状維持かさらにそれ以下になると予想している。
A 我々は購入済満期債券の元本に関しては、全額再投資する意向である。そして、それは主要ECB金利を引き上げ始める日迄である。そして好ましい流動性を出来る限り長く維持していく。
B 前回6月初の会合以降に入手したデータでは、経済回復を維持できる一段の雇用拡大や賃金の上昇が見られた。一方で世界経済の弱まるダイナミズムや弱い世界貿易がユーロ圏の先行き見通しに重石となっている。
C 更に、地政学要因、高まる保護主義の脅威、あるいは新興国の脆弱性による不確実性が長くなり、センチメントを損ねている。とりわけ製造業部門に見られている。
D この環境下で、インフレ圧力は沈黙し、インフレ期待を示す指標は下がっている。それゆえ、金融状況を好ましい状態になるように確信ができ、ユーロ圏の拡大を支えられる様に、金融緩和への著しい度合いが高まり続けている。
(一部省略)
出所:ECB HPから
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
ユーロドル相場は今年1月の高値からスタートしたユーロ安トレンドが1.0960〜1.1300米ドルまで下がっています。先週ユーロは1.0926米ドルの底値まで売られ、上記レンジの下限を抜けましたが、週足終値では1.1030米ドルまで回復し、下ヒゲだけ抜けた格好になっています。
従い、今週末で言えば1.0940未満での終値になるとユーロの一段安を狙う形になります。
上値はレンジ内の1.1130米ドルに抵抗線があるので、ここを越えて終らない限り、短期もまだユーロが弱い状態を脱せません。従いまして、ECBでは1.0950〜1.1130米ドルレンジを見ておき、両サイドのレンジ抜けだけ注意する形です。上限抜けで1.1210〜20米ドル、下限割れでダブルボトム1.0920〜30米ドルが次のポイントになります。
(2019年9月11日14:00、1ユーロ=1.1052ドル、=119円11銭)
オーダー/ポジション状況
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