豪ドル/円、短期は“豪ドルやや強気”。中期は“弱気”の流れ変わらず。
9/3の金融政策決定会合で豪州中銀は政策金利(キャッシュレート)を市場の予想通り1.0%に据え置くことを決定しました。世界経済や金融市場の情勢次第では一段の金融緩和に踏み切る可能性を示唆しましたが市場の反応は鈍く、むしろ米中貿易協議の進展期待や香港の逃亡犯条例案の撤回によるデモの鎮静化への期待、英下院によるEU離脱延長法案の可決などからリスクオフの動きが後退し、欧州通貨や新興国通貨が買い戻される展開となっています。
チャートを見ると、日足は7/22に付けた76.16を起点として上値を切り下げて来た流れから、9/5の陽線がしっかりと上抜けた位置で終えており、短期トレンドが変化しています。しかし、4/17に付けた80.72を起点として上値を切り下げて来た流れからは上抜けておらず、この日足の上値抵抗が74.00-10にあることから、これを上抜けて終えない限り、上値余地も拡がり難い状態です。一方で70円台の長期的な下値抵抗には一旦跳ね返されており、当面は下値余地が限られ易く、上値トライの動きが継続すると見られます。日足の上値抵抗は73.10-20、74.00-10に、下値抵抗は72.30-40、71.60-70、71.00-10にあります。71円割れで終えた場合は下値リスクが点灯、70円割れで終えた場合は再び下値リスクが高くなります。21日移動平均線は71.84にあり、短期トレンドをサポートしていますが、120日、200日移動平均線は75.69と77.05に位置しており中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れを変えていません。
一方直近の週足は、陽線で続落を食い止めており、70.00±10銭の長期的な下値抵抗にも跳ね返されています。これを受けて今週は上値トライの動きが強まっていますが、4月に付けた80.72を起点として上値を切り下げる流れには変化が認められず、74円台を回復して越週しない限り下値リスクがより高い状態です。また、これを上抜けた場合でも昨年12月に付けた83.90を起点とする中期的な上値抵抗ポイントが77円台に控えており簡単には上抜けないでしょう。逆に70円割れで終えた場合は68円方向への新たな下落リスクが生じます。今週の週足の上値抵抗は74.00-10に、下値抵抗は71.00-10にあります。31週、62週移動平均線は76.23と78.44に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化が認められません。
豪ドル/円【週足】:9/5現在31週移動平均線は76.23に、62週線は78.44にあり、これらを下抜けて、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入っている
オーダー/ポジション状況
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