米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)(19/9/4発表)

昨日(4日)、FRBからベージュブックが公表されました。以

米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)(19/9/4発表)

米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)

昨日(4日)、FRBからベージュブックが公表されました。以下はその内容になっています。地区連銀は12地区で構成されており、報告内容期間は8月23日以前までとなっています。

(全般的な経済活動)
あらゆる観点からみて、連銀各地区からの報告によれば、8月末まで経済は緩やかなペースでの拡大を示唆している。関税や貿易政策の不確実性についての関心が続いているが、多くの企業は短期的見通しでまだ楽観的である。ほとんどの地区での自動車販売は控えめなペースで拡大しているが、消費支出に関する報告では好悪混在している。前回報告以降の観光業は多くの地区で堅調である。全般的に、輸送業は弱い。幾つかの地区報告では、鈍化する世界需要や高まる貿易緊張に影響を受けているとしている。住宅販売は低い在庫水準を主因として、多くの地区で強さを維持している。新規住宅建設は横這いである。商業不動産建設とその販売は堅調だった。リース物件は前回より幾分増加した。全般的に、製造業は前回報告より少し下がった。地区レポート内で、農業は天候不安定状態、商品価格の低迷、貿易関係の不確実性から、依然として弱い。貸出量は幾つかの地区で緩やかに伸びた。非金融サービス部門の活動に関する報告はポジティブで、地区の報告では前回と同様か改善したとの内容である。

(雇用と賃金)
全般的に雇用は、前回の報告と同じか、緩やかなペースで拡大した。雇用の伸びは産業によってまちまちで、幾つかの地区では製造業の雇用は横這いか下がったと指摘していた。企業・スタッフ機関は、各種労働部門や熟練労働者に関する堅調さについてあまねく引用していた。全般的に、賃金の伸びは、前回レポートと同じで、控えめなペースでの伸びに留まっていると報告している。引き続き、入社間際や低熟練労働者の賃金上昇圧力が強いと報告している。これは、テクノロジー関係、建設、プロサービス部門である。賃金上昇に加えて、幾つかの地区は、雇用者を引き付け維持するために、例えば、強い福利厚生、就業時間の柔軟性、ボーナス等の指摘をしている。

(物価)
物価は前回報告より控えめな上昇と指摘している。幾つかの地区での小売や製造業は仕入れコストの上昇を報告している。幾つかの地域の企業はそれを物価上昇に繋げていると指摘しているが、製造業では価格転嫁に限度があると指摘している。関税の価格転嫁は混在していると報告している。
(以下、地区毎の詳細は略)

(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

内容的には前回7月中旬のベージュブックとあまり大差なく、経済は緩やかに拡大していることを示した内容になっています。雇用はタイトで、一部企業では賃金の他に福利厚生でもインセンティブを与えているとしていますが、一方で製造業・農業は前回より芳しくない内容となっています。
現状の経済だけ見ると、まだ米国は巡航速度を保っているので、不確実性による先行きの景気鈍化懸念に対する予防的利下げの域内にいると思われます。

昨日のドル円相場は、ベージュブック発表前後は小動きでした。発表後に10銭程度のドル買いとなりそのまま106円40銭絡みでNYは引けています。
現在は米中貿易交渉開催との報道が入り106円60銭台までドルが買われていますが、上値抵抗線が106円80銭、107円10銭〜20銭にあり、今日はこの2つをこなせるか否かとなります。後者を越えると108円00銭〜10銭までの上値余地が広がります。
一方で下値は106円00銭が少し固くなっています。もしここを切れて終わると短期のドル買いの流れが一度終了します。それでも、まだドルが底抜けする流れにはなく、105円60銭〜70銭、105円20銭の順にサポートがあります。
(2019年9月5日10:45、1ドル=106円63銭、1ユーロ=1.1035ドル)

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