NZ/円、短期トレンドの変化に要注意。中期は弱気。
ニュージーランド経済は好調な消費に支えられて足元は引き続き良好な状態にあり、一部にあった利下げ観測も28日の金融政策決定会合では見送りとなり、対米ドルでは上昇基調を維持しています。しかし、対円では日銀が追加緩和を見送ったことによる円高の加速を受けて77円台から75円台まで急落しています。
チャートを見ると、日足は4/7に付けた73.18を起点として下値を切り上げて来ましたが、28日の急落で75.70-80にある抵抗を下抜け始めており、短期トレンドが変化する可能性が点灯しています。日足の終値ベースで75.50割れを見た場合や値動きの中で75円割れを見た場合は、短期トレンドが変化して再度73〜74円ゾーンにある下値抵抗の厚さを確認する動きが強まり易くなります。中期トレンドが強いわけではないので短期トレンドが変化した場合は押しが深くなる可能性を念頭に入れて置く必要があります。
週足を見ても、今年1月に80円割れを見て中期トレンドがNZ弱気に転換しており、また、4手前の大陰線を実体ベースで上抜けられずに反落し始めており、今週は陰線引けの可能性が濃厚となっています。上値トライに失敗した反動により短期的には下落リスクが生じていることや、昨年4月に付けた92.41を戻り天井として上値を切り下げる流れから上抜けていないことから、78円超えで越週しない限り、中期トレンドはNZ弱気の流れにあります。また、今月の月足ベースで見た強い下値抵抗が73.70-80にありますが、73.50割れで越月した場合は、2009年2月に付けた大底44.25を起点とする長期サポートラインを下抜けることになり、長期トレンドも“NZ弱気”に転換する可能性が高くなります。
この場合は65〜67円方向への新たな下落トレンド入りの可能性に要注意。現状は対米ドルで上昇トレンドを維持していることから、急落にも繋がり難いと見ていますが、対ドルで0.6700割れを見た場合はNZ急落の可能性に要注意。週足の上値抵抗は77.00-10に、下値抵抗は75.00-10と73.80-00にあります。
NZ/円【週足】
(4/27現在31週移動平均線は78.37に、62週線も81.77にあり中期トレンドは“キウィ弱気”の流れにある)
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